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夢幻水滸伝
第二百十八話 北京からその七

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「それが出来る、ただな」 
「はい、今はですね」
「勢力が拡がっていてな」
「統治の仕組みも整ってきていますが」
「それでもな」
 これがというのだ。
「今は内政に忙しい、それにすぐに会うよりもな」
「まずはですか」
「この世界でのあいつのことを調べたい」
「それからですね」
「会うかどうか決めてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「会われますか」
「そうもするわ」
「わかりました、では」
「今は調べておこな、それとな」
 羅はさらに話した。
「魯だけやなくてな」
「さらにですか」
「迂闊にもまだこの世界でも中国のことあまり調べてへん」
「そうですか」
「そやからもっと調べてな」
 そしてというのだ。
「中国におる他の星のモンのこともな」
「調べられますか」
「そうしたい」
 市長に確かな声で話した。
「ここはな」
「それでは」
「この世界おるのは人間だけやない」
 人と呼ばれる者達はというのだ。
「かく言う我もドワーフジャイアントやしな」
「そうです、この世界はです」
 市長も羅にこう答えた。
「人間だけでなくです」
「よおさんの種族が一緒に暮らしてるな」
「そうした世界です」
「そやからやな」
「はい」
 まさにというのだ。
「そうしたことも踏まえてですね」
「調べたい」
「それでは」
「頼むな」
「そうさせて頂きます」
 市長も応えた、そうしてだった。
 羅は市長にこの世界の中国とそこにいる星の者達のことを調べさせた、その中でこんなことも言った。
「大運河はこの世界にもあるな」
「はい、これがです」
「非常に役立っていまして」
「中国の経済の大動脈となっています」
「黄河と淮水、長江をつなぎ」
「北京にまで至っていますので」
 官吏達が羅に話した。
「最早です」
「大運河なくして中国はありません」
「そうまで言っていいです」
「非常に有り難いものです」
「そやな、中国を治めるにあたって」
 まさにというのだ。
「黄河と淮水、長江は欠かせへんでな」
「その三つの大河を結んでいます」
「そしてこの北京までつながっています」
「これだけ有り難いものはありません」
「常に船が行き来してです」
「ものが運ばれています」
「そして長城もあるな」
 今度は万里の長城の話もした。
「それも」
「はい、あります」
「とはいっても今は国境ではありません」
「国境はより北です」
「ロシアとのそれは」
「モンゴルもあってな」
 この国もというのだ。
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