スネークダークネス
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「だったら……これだ!」
『ドリル プリーズ』
一瞬だけ、全力を解き放つ。剛腕が大きく放り上げられたと同時に、ウィザードは地中へ体を進めていく。
スネークダークネスが虚空を叩く。
その間にも、地中を掘り進んだウィザードは、スネークダークネスの背後に回り、飛び上がった。
「だあっ!」
力を込めたウィザーソードガンを振り下ろす。
物理特性に秀でたウィザードの一撃に、スネークダークネスは悲鳴を上げた。
「よし……このまま……!」
スネークダークネスが振り返るよりも先に追撃にと、ウィザードは怪獣の長い尾を掴み上げる。
白く、ごつごつした尾。それを持ち上げ、振り回そうとすると。
「うわっ!? 何だコイツ!?」
突然、尾が動き出す。
まるで蛇のように、尾の先端が口を開く。そのままウィザードに食らいつこうとしてくるが、左手でその上あごを抑えた。
「コイツ、一体どうなっているんだ……!?」
だが、それに応える者はいない。
すでに長い尾とは別に、ウィザードへ敵意むき出しで迫るスネークダークネス。
その殴打をキックで相殺し、一度スネークダークネスから離れる。
尾が引っ込められて、投げられる赤い部位。
体で受けながらも、やがてウィザードはがっちりと赤いそれをホールドする。
そのまま、互いの力比べとなる。やがて、スネークダークネスは右腕を振り回し、ウィザードを放り投げた。
着地し、次の指輪を。
『バインド プリーズ』
束縛の魔法。土のウィザードならば、普段は地でできた鎖で相手を拘束する。
だが今回、この神秘の空間で発動したその魔法は、地下深くのミネラルを合成し、結晶の鎖となっていた。
それは、スネークダークネスの手足を拘束、動きを封じる。
スネークダークネスは唸り声を上げながら抵抗する。だが、普段以上の強度を持つそれは、決して壊れることはなかった。
『チョーイイネ キックストライク サイコー』
発動する、必殺の魔法。
だが、
地下で蹴りの体勢に入ったウィザード。
だが、その必殺技が命中する前に、スネークダークネスが唸る。
その口から放たれた赤い光線が、ウィザードの蹴りと衝突。それはしばらく拮抗していたが、やがて。
「もう一発コイツだ!」
『ドリル プリーズ』
ウィザードのキックストライクに、回転が備わる。
勢いを増した黄色の必殺技は、スネークダークネスの光線を切り分けていく。
そして。
「だあああああああああああああああああっ!」
「_______」
それは、スネークダークネスの断末魔。
巨大な黄色の魔法陣を浮かび上がらせながら、スネークダークネスは力なく倒れていく。
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