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夢幻水滸伝
第二百十八話 北京からその一
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                第二百十八話  北京から
 羅叔宝はこの時北京の街中にいた、だが街と行き交う人々を見てすぐに言った。
「ここ何や」
「何やって見たままです」
 羅の横に麒麟が出て来て言ってきた。
「ご主人の」
「そう言う自分は黒麒麟か」
「そや、ちなみにこれが今のご主人の姿や」
 こう言って大きな鏡を出して羅に今の自分の姿を見せた。すると羅はその自分自身を見て目を瞬かせて言った。
「全然ちゃうぞ」
「起きた世界のご主人とはですね」
「起きた世界?」
「ああ、今からこの世界とご主人のこと話します」
「ほな頼むわ」
 羅も応えてだった。
 早速その話を聞いた、そしてその話を聞いてから腕を組んで言った。
「大体わかった」
「それは何よりです」
「我はこの世界を救う為におるんやな」
「はい、この世界に」
「そやな、しかしな」
「しかしですね」
「具体的にこれから何をするか」
 このことがというのだ。
「わからんな」
「やっぱりそうなりますね」
「それで自分の知恵を借りたいが」
「はい、まずはこの北京を掌握しましょう」
 清代末期の街並みでそこに機械が普通にある街をというのだ。
「そうしましょう」
「この街をか」
「それでその周りも」
「まずはそこからか」
「この街だけでも千万の人口があります」
「千万、結構なもんや」
「そうですね、そうですさかい」
 麒麟はさらに言った。
「ここはです」
「北京をやな」
「掌握しましょう」
「ほなその辺りのならず者とか倒して」
 そしてとだ、羅は麒麟に応えた。
「配下に加えてくか」
「それがええかと。あと冒険者とかも」
「兵隊に入れるか」
「それかここの領主に話をして」
 そしてというのだ。
「そのうえで、です」
「統治を譲ってもらうか」
「そうしてはどうかと」
「というかそれが一番手っ取り早いな」
 羅は腕を組んで述べた。
「領主さんに話をしてな」
「北京を掌握する方がですね」
「一から兵隊擁して北京の中でのし上がるよりな」
「そうですね、ほなです」
「領主さんのところに行くか」
「領主さんはあそこにいます」
 北京の北の方を指差して言った。
「紫禁城の横に」
「紫禁城にはおらんか」
「流石にそこに入るのは気が引けたのか」
「あそこは起きた世界では皇帝が入る場所やしな」
「この世界で言うなら」
 麒麟は羅を見て言った。
「まさにです」
「我の様なか」
「はい、中国を治める」
「それだけのモンが入るか」
「そうした場所ですので」
「そやからここの領主さんはか」
「謙虚な方ですさかい」
 それ故にというのだ。
「ご自身は北京を治める器と言われて」
「所謂市長か」
「そう言
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