第四百七十八話 ゴルゴムの大群と戦いその十
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(軍艦もかよ)
「世界によっては」
「まあそうかも知れないですね」
「この世界の亜人への迫害もか」
「私達から見れば間違っているとしか」
「思えないか」
「種族が違うだけですから」
そうしたことに過ぎないからだというのだ。
「ですから」
「そうか、間違っているか」
「はい」
九内に断言して答えた。
「そう思います」
「その考えに完全に同意する」
九内は光に我が意を得たりと応えた。
「この世界のそうした考えはだ」
「間違っていますね」
「種族が違うからどうだというのだ」
「何でもないですね」
「どの世界でも人間は因果なものだ」
九内はこうも言った。
「自分達と外見や種族が違うとだ」
「差別しますね」
「だが実はだ」
「変わらないです」
「人間でも卑しい奴はいる」
光に断言で述べた。
「そして亜人もだ」
「そうした人がいて」
「立派な者もいる」
「そうですよね」
「人も亜人も。今挙げられた誰でもな」
どういった姿形、種族でもというのだ。
「同じだ、心が人間ならだ」
「人間ですね」
「差別される謂れはない」
一切というのだ。
「まさにな」
「そうした考えこそスサノオが見ているものの一つだ」
門矢がまた言ってきた。
「人間の中でな」
「そうなのか」
「人間には偏見がある」
門矢はこのことを絶対の前提として出した。
「だがその偏見や力に対してどうか、そして極限の状態で何をするか」
「そうしたこと全てをか」
「見る」
その為にというのだ。
「それが目的だ」
「戦いを通してだな」
「それが奴だ」
「偏見を乗り越えることは難しい」
九内はこの世界だけでなく彼が本来活動している世界で見てきたことからも述べた、その世界にもそういったものがあるからだ。
「実にな、だが人間は」
「偏見を乗り越えられるな」
「それが可能でもある」
難しいそれをというのだ。
「人間は無限に成長出来るからな」
「だからあいつはそれも見る」
「人間が偏見を乗り越える姿もか」
「だからアギトも出したしだ」
「オルフェノクもワームもだな」
「グリードも同じだ」
彼等もというのだ。
「全てな」
「姿形が違う」
「それで人はどう考えどう動くかをな」
「見たいのだな」
「そして突出した力もな」
これもというのだ。
「与える」
「そういえばです」
アクは門矢の今の言葉に気付いた顔になって述べた。
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