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八条学園騒動記
第六百三十六話 泉燗その五

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「だからね」
「それでか」
「イスラエルの国内では」
「誰もしないか」
「殺人と同じ位の重罪で」
 そう定められていてというのだ。
「持っているだけでね」
「死刑にもなるからか」
「殆ど誰も書かないし」
「描くこともか」
「しないわ、他の国とは違うのよ」
「同性愛のこともか」
「そう、絶対のタブーで」
 それでというのだ。
「私もしないわ」
「イスラエルの中ではか」
「だからボーイズラブやガールズラブ描くか書きたかったら」
「それならか」
「イスラエルを出て」
 そうしてというのだ。
「やるしかないのよ」
「大変だな」
「それで妖怪も」
「ユダヤ教に触れるならか」
「駄目なのよ」
 そうだというのだ。
「多分ね」
「そうなるか」
「ええ、ユダヤ教は天使がいて」
「悪魔もいるな」
「それでもね」
 存在していてもというのだ。
「キリスト教と違うしキリスト教の天使や悪魔も」
「出せないか」
「ユダヤ教じゃないから」
 だからだというのだ。
「難しいのよ」
「本当にイスラエルは厳しいな、イスラム圏でも別にな」 
「他の宗教のモンスター出していいわね」
「出すなと言う者はいないな」
 ギルバートは強い声で語った、事実連合のムスリム即ちイスラム教徒が多い国でもそうした声はほぼ存在しない。
「相当に。僕より遥かに頭が固い人でないとな」
「そうよね」
「というかだ」
「というか?」
「創作まで縛りが厳しいのはな」
「駄目よね、絵もね」
 これもというのだ。
「偶像崇拝禁止しているから」
「ああ、それはな」
 ギルバートはアンに応えた。
「イスラムでもな」
「同じね」
「昔から肖像画は特にだしな」
「絵画自体が」
「発展しなかった」
「そうよね」
「イスラムも偶像崇拝を禁止している」
 それでというのだ。
「だから絵はな」
「発展しなかったのよね」
「連合成立までな、しかし肖像画でないならな」
「よくなったわね」
「風景画等はな」
 そうしたものあというのだ。
「かなり人気があってな」
「描かれるわね」
「人を描く時もな」
 その時もというのだ。
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