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ハッピークローバー
第一話 幸せとは何かその二十一
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「私だって努力してるし」
「ええ、年頃になって商業科だからね」
「ここでも商業科ね」
「農業科もよ、女の子が多いと」
 母はここに理由を求めつつさらに話した。
「競い合ったり交際相手を奪い合ってね」
「可愛くなってなの」
「色気も出るのよ、だからね」
 それでというのだ。
「あんたもそうなってきていてしかも無防備になったら」
「危ないわね」
「だから護身のものは持っていて」
 そしてというのだ。
「出来るだけ露出もね」
「しないことね」
「無防備にならない様にも」 
 その様にもというのだ。
「なってね」
「何か色々あるのね、商業科に入ったら」
「というか女の子ならよ」
「色々あるの」
「自分の身を護る為にね」
 まさにその為にというのだ。
「しないと駄目なの」
「夜道についてもそうで」
「そして護身とね」
「露出を抑えることも」
「そうしなさい。ただね」
 ここで母は娘にこうも言った。
「あんた確かに色気が出てね」
「可愛くなってきてるの」
「かな恵ちゃんも富美子ちゃんも理虹ちゃんも留奈ちゃんもね」
 五人全員がというのだ。
「そうなってきてるわよ」
「そうなのね」
「だからね」
「気をつけないと駄目なのね」
「世の中どうしようもない悪人もいるの」
 この現実も話した。
「悪事を働いても何とも思わない」
「サイコパスね」
「もう人間ですらないね」
 それこそというのだ。
「人を殺すことを何とも思わない」
「通り魔とか」
「十代で強盗殺人で何人も殺したのもいるのよ」
 それも強姦罪まで犯している、尚日本はこうした更正なぞ誰が観ても有り得ない外道でもその人権を言う輩が存在している。
「だからよ」
「そんなのが近所にいたら」
「いないとは断言出来ないでしょ」
「ええ」
 一華は喉をごくりと鳴らして頷いて答えた。
「やっぱりね」
「そうよね」
「そうした屑の中の屑だってね」
「何処にいるかわからないから」
「近くのカラオケボックスに行く時も」
「下校中でもよ」
 この時もというのだ。
「極論すればね」
「注意しないと駄目ね」
「そうよ、日本は確かに治安がいいけれど」
 このことは事実だが、というのだ。
「さっき話した強盗殺人犯だっているのよ」
「そう考えたら」
「用心はね」
 それはというのだ。
「絶対によ」
「必要ってことね」
「ええ、だからお友達と一緒に遊んでも」
「用心はしておくこと」
「いいわね」
「そこまで言うならね」
 母がとだ、一華も聞くしかなかった。
「スタンガンとかブザーとかね」
「持つわね」
「そうするわ」
 こう母に約束した、そして食事を終えると風呂に入った。そして風呂を出ると父が帰ってきて
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