ラボ組ハロウィン!(IFきりしら世界)
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なって、研究第一のガサツな娘になってしまった調ちゃん。
これではいけない。16歳でこんなハードワーカーって、流石に危なすぎる。
「はい、というわけで調ちゃんも参加してね」
「しつこいなぁ……」
「衣装は僕の方で用意したから。それに、ちゃんと息抜きしないと、また切歌ちゃんに心配かけちゃうよ?」
「うっ……」
さすがの調ちゃんでも、切歌ちゃんの名前を出されると弱い。
考え始めたところで、追い打ちを仕掛ける。
「それに、ハロウィンでお菓子を集められれば、生活費の節約にもなる。主にドクターのお菓子代がね」
「確かに……」
実利を示して更に説得力を上げる。
この時点で既に半分ほど乗り気になってくれているだろう。
それじゃ、最後のひと押しだ。
「それになにより──」
部屋の明かりを付けると、調ちゃんの顔を真っ直ぐに見つめる。
こちらを見上げる調ちゃんの瞳をじっと見つめながら、彼女の方に手を伸ばす。
「僕と一緒に楽しい思い出、作りたくない?」
眠そうな目を見開く調ちゃん。
それから数珀の間があり、やがて彼女は口を開く。
「はぁ……わかった」
そう言って彼女は、僕の手を取った。
「勘違いしないでね。そろそろ休憩したかっただけだから」
「分かってるよ」
椅子から立ち上がらせると、紙袋を手渡す。
中には黒猫のネコミミカチューシャと、尻尾付きのドレスが入っている。
きっと調ちゃんに似合うだろう。
その姿を想像して、僕の胸は高鳴った。
なので……紙袋の中身を確認している調ちゃんに、僕は言っておかないといけない。
「それ、着替える前にお風呂入ってね。ちょっと臭うよ」
「……ウソでしょ?」
「いや、割と……」
「……反省する」
調ちゃんの生活習慣は、やっぱり僕に懸かっているらしい。
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