ラボ組ハロウィン!(IFきりしら世界)
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』ですねぇ……」
「またそこで愛?」
「ええ、愛ですよ」
「じゃ、僕はこの辺で」
「やっぱり辛辣ですよね流星くん!?調さんに似てきました!?」
慌てて僕を呼び止めようとするドクター。
この人リアクションがいちいち面白いから、弄ってて楽しいんだよなぁ。
「調ちゃんを連れて来ないといけないので」
「ああ、なるほど……」
ドクターは納得したように手を叩いた。
この研究所の主任である調ちゃんは、今日も自室に籠って研究している。
世間のイベントより自分の研究。面倒臭い事には手を出さず、自分の気の向くままに過ごすのが彼女の方針だ。
まぁ、研究者としては間違ってないんだけど……流石に不健康だ。僕だって空いてる時間はなるべく研究にあてたいけど、息抜きだって大切だ。
なので、無理矢理にでも部屋から出てもらおうと思う。
そうでもしないと、また夜中までエナドリをキメて研究を続けるマッドサイエンティストになりかねない。
「お手伝いしましょうか?」
「ドクターが居ると余計に出てこないと思う」
「う゛っ゛……痛い所突かないでください。泣きますよ?」
「大の大人が歳下に泣かされないでよ……」
半分冗談だろうとは思うけど、調ちゃんにド突かれて半泣きになってる事あるからなぁ……。
まあ、恩師の脛を容赦なく蹴飛ばしたり、足を容赦なく踏みつけたりしてる調ちゃんも大概だけどさ。
「お菓子、先に出しておきますからね」
「オッケー」
そして僕は紙袋を手に、調ちゃんの部屋へ向かった。
「調ちゃん、トリックオアトリート」
「お菓子なら他を当たって。わたし、忙しいから」
案の定、予想通りの答えが返ってきた。
薄暗い部屋でPCに向かって数値を入力している調ちゃん。暗がりに光るメガネがまさしくマッドな輝きを放っている。
まあ、こう返されるのは予想通りだったので、このままプランAを続行しよう。
「じゃ、イタズラしちゃうね」
「……は?」
一拍空けて、メガネを頭に上げながらこちらを振り向く調ちゃん。
何言ってるの、と言いたげな顔だけど気にしない。これはハロウィンのルールだからね。
「お菓子がダメならイタズラする。ハロウィンなんだから、当然だよね」
「なんでわたしも参加しないといけないの。面倒臭い」
「じゃあ調ちゃん、今週どのくらいお仕事してた?」
僕の問いに、調ちゃんは暫く考え込んで……
「徹夜はしてない」
「でもずっと仕事してるでしょ?」
「ご飯はちゃんと食べてるじゃん」
「お風呂は?着替えは?」
「……チッ」
「舌打ちしない。ほら、結局休んでないじゃん」
かつては意識不明に陥った切歌ちゃんを助ける為の研究だったけど、今じゃすっかりライフワークに
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