ラボ組ハロウィン!(IFきりしら世界)
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へ、2人は悪戯っ子の笑みを向ける。
「飛鳥さん、引っかかったデスね!」
「それではそれでは、タネ明かしデース♪」
そう言って2人は、それぞれ自分の髪を鷲掴む。
次の瞬間、2人の頭髪が丸ごとズルリと頭から外れ、代わりに切歌と切歌ロイドの髪型が綺麗に入れ替わっていた。
「え?……えぇぇぇぇ!?」
驚きのあまり、思わず叫んでしまった……。
「まさかのヅラ……」
「ヅラじゃない、カツラだ」
「うるさいよドクター」
「流星くんは手厳しいですねぇ」
なんと2人は互いの髪型を模したウィッグをかぶり、入れ替わっていたのだ。
「さっきまで飛鳥さんと話してたのがアタシ、切歌ロイドで……」
「今出てきたアタシが、本物の切歌デース!」
「全く気づかなかった……」
2人の外見はほぼ寸分違わない。肌の質感さえ、人工皮膚でしっかりと人間に近づけているので、細かく観察しないと分からない。
しいて違いを上げるなら髪型と、関節部の硬質感、あとは服の下の胴体くらいだ。
殆ど仮装じゃない気もするが、アリかナシかで言われればアリだろう。まさかこんなイタズラを仕掛けてくるなんて……これは一本取られたようだ。
夕食の後にするつもりだったけど、仕方ない。買ってきたお菓子は2人に──
「というわけで、気づけなかった飛鳥さんには〜」
「問答無用でイタズラするデース!」
「え?お菓子は!?」
てっきりお菓子をねだりに来るものと想定していた僕は、面食らってしまう。
「だって、ハロウィンなんだからお菓子が貰えるのは当然デス!」
「でもアタシ達はイタズラもしたいのデス!」
「だから、アタシと切歌ロイドを見分けられなかった飛鳥さんには、イタズラ確定デース!」
「覚悟するデース!額に落書きしてやるデース!」
……前言撤回。ハロウィンだからって甘やかそうと考えた僕がいけなかったようだ。
「イタズラする悪い子にあげるお菓子は無い」
「「なんデスとー!?」」
キッパリと、ハッキリと、厳しく断言された2人は、あたふたと慌て始める。
「せっかくお菓子用意してたんだけど、要らないんだな?」
「「ガーン!」」
「そんな〜!殺生デース!」
「勘弁してくださいデース!飛鳥さん!」
「謝るデス!許してくださいデース!」
「お菓子くださいデース!ちゃんと合言葉も言うデスよ〜!!」
あわあわ、オロオロと表情をコロコロ変えながらお菓子を求めてくる2人の切歌。
まったく、これだからこの悪戯っ子は……
「しょうがないな。やり直しは一回だけだぞ?」
「「やったデース!」」
そう言って切歌ちゃん達を微笑ましく見つめる兄さんは、なんだかとても楽しそうだった。
「いやー、これもまた『愛
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