ラボ組ハロウィン!(IFきりしら世界)
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日付は10月31日。世間がハロウィンでワイワイ賑わっている頃。
ここ、都内の片隅にある秘密研究所は、いつもより騒がしい雰囲気で充ちていた。
「ギャーギャーギャーギャーやかましいんだよ、発情期ですかコノヤロー」
「うわっ、結構似てる!?」
「ほぼ本人といっても差し支えないクオリティ……」
「博士すごいデース!クリソツデース!」
「そうですか?いや〜、そう言ってもらえると、気合い入れた甲斐がありますねぇ」
教え子達に褒められ、少年のような笑みを浮かべているのは、この研究所で最年長のウェル博士。僕達の先生だ。
ちなみに、仮装は某漫画雑誌の顔役だったとあるギャグ漫画の主人公だ。
元々銀髪で甘党なので、コスプレしてみたら驚くほどに違和感がない。しかも声真似がほぼ完璧だったので、街を出歩いたら絶対に注目を集めることだろう。
「日本のハロウィンは想像以上にフリーダムですねぇ。モンスターのみならず、アニメキャラ、果ては『地味ハロウィン』という仮装なのかどうかすらあやふやなものまで許容範囲だなんて、想像性が豊かでとても面白いですね」
「フリーダム過ぎて、ハロウィンの定義が崩れてる気もするけど……」
「皆で楽しめるならそれでいいんじゃない?」
「そうデスよ。楽しんだもん勝ちデース♪」
苦笑いする僕の隣に立つフランケンは、弟の流星。
ちなみに本人曰くただのフランケンではなく、羽織っているサメパーカーのフードをかぶる事で『フランケンジョーズ』になるらしい。
……いや、そうはならないだろ!?
ちなみに僕、大野飛鳥の仮装はヴァンパイア。付け牙とカラコンで、見た目もいい感じ。
本当は某ロボットアニメのパイロットもアリかと思ったけど、流石に博士とジャンルが被ってしまうのはハロウィンらしくないので来年に流した。
「じゃじゃーん!トリック・オア・トリート、デース!」
そして金髪ロングな研究所一番のムードメーカー、暁切歌の仮装は……普段と変わらない服装だった。
「切歌……その……それはどの辺が仮装なんだ?」
「ふっふ〜ん、どうやら気付いていないようデスね!」
なにやら自信満々な様子の切歌。
なんだ?特に普段と変わった部分は無いし……地味ハロウィンか?
「ではでは……切歌〜、来るデスよ〜」
「はいデ〜ス!今行くデ〜ス!」
首を傾げる僕らの前に、なんともう1人の切歌が顔を出す。
見た目や服装全く同じだが、髪型は金髪ショート。まるで瓜二つな彼女の名前は切歌ロイド。切歌を模して作られたアンドロイドだ。
「どうやら全然気付いてないみたいデスね!」
「フッフッフ〜、アタシたちの作戦勝ちデース!」
「どういう事だ?」
したり顔でハイタッチを交わす2人の切歌。
訳が分からず困惑する僕の方
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