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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
東京を目指すその前に…
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んな人がビラを受け取ってくれる。
うんうん。中々いいぞ。
おっきーと頑張って作った甲斐があるってもんだ。

「あの…。」
「はい?」

と、ビラを配り続けそろそろなくなりそうだなぁと思った時、ビラを受け取った知らない人が声をかけてきた。

「探偵さん…ですか?」
「ええ、まぁ…解決数ゼロ件、駆け出し中の駆け出しですけど。」
「そうですか…。」

フードをかぶり、全体的に黒や白やらで灰色な印象を受ける謎の少女。
目がなんか…なんつーの?ハイライトが消えてる?ヤンデレ?とにかくやべー感じだけどここは笑顔だ。
探偵として第一印象は大事だからな。

「拙のマスターが何処か、知らないでしょうか?」
「は?」

いや、知らねーよ。
マスター見た事ねーし、どんなやつかも知らねーし。
と口から本音が出そうになるがなんかそんなこと言ったら殺されそうなので俺は

「あー…あっち、じゃないですかね?」
「ありがとうございます。」

テキトーな所を指さした。
そうするなり凄まじい速さでその方向へと走っていくフードの少女。

「まーちゃん、さっきの何?」
「わかんねーよ。けどすっげぇ怖かった。」

と、ほっとしているとおっきーが耳元で囁く。

「てか俺困ってたんだぞ。お前も対応するなり助けてくれよ。」
「いやぁ…姫人見知りしちゃうし。それに捜査担当はまーちゃんって決めたでしょ?」
「それはおめーが勝手に決めたんだろ。」


?


「あー終わった終わった。」

最後のビラ配りを終え、俺達はホテルの中へと入った。
ロビーでも部屋を取れなかった人がごった返しており、受付には『満席の為受け付けません』と紙が貼られている。

まぁこんなこともあろうかと事前に予約しといて助かったぜ。
床やソファーでゴロ寝する不貞腐れた奴らの羨ましそうな視線とか恨みの視線とかを浴びながら、俺とおっきーは優雅に歩いてエレベーターに乗り込む。

ってか不思議なんだよな。
電気の供給がストップしてんのに、このラブホテルだけは普通に電気もつくしエレベーターも動くんだだぜ?
自家発電してるわけじゃないみたいだしなんならガスや水も出てくる。どうなってんだ。

「ねぇまーちゃん。」
「やだ。俺は疲れた。寝る。」
「まだ何も言ってないでしょおお!?」

さて、部屋に入るなりおっきーは甘えた声で俺の名前を呼んできた。
そんなときは大体アレだよ。セックスだよセックス。
身も心も疲れきった今の俺にそんなこと出来ると思うか?できねーよ。
猫なで声で甘えてきたって無駄だよ。俺は疲れてんだから。

「ねぇまーちゃんってばぁ…。」

うるせぇ。我慢しろ。俺は寝る。
ベッドにダイブし、俺はもう無視して眠りにつく
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