172 統一と死の思想の組織
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時と同じや!!)
鯉沢は近所の家が全焼し、そこの居住者が親族諸共消された事件を思い出した。「あの時」とはその時である。ただ、まるっきり同じという訳ではなく、また別の気配も覚えた。
「お主か。鯉沢輝愛とかいう者は」
「へ?」
一人の男性がその場にいた。それも戦国時代の侍のような格好だった。
「なんじゃ、おんどれ?時代劇ごっこか?それとも、いつかの時代に生きた亡霊けえ?」
「ああ、嘗てはこの地で生きており、異世界から来た。元就と申す。お主のこの銃を授けるようにと上の者や厳島の神から頼まれた」
元就と名乗った男は鯉沢に一丁の銃を手渡した。
「なんや、この銃?」
「お主の父上や母上は原爆とかいう恐ろしい物を喰らった者と聞く。それの者の平和を願う為の怨みが籠った銃だ。この上のネジのような物を動かせば光線を出す状態および火薬を出したりする状態に切り替える事ができる。今、敵は近くにおる。戦えるか?」
「ああ、やったろうけんな」
鯉沢は銃を持って出陣した。その時、銃声が聞こえた。
「あっちやな!」
鯉沢は走る。そしてその「敵」と遭遇した。
「フヘへへ・・・」
「おい、おんどれ!!」
「なんだ、女?もしかして護符の持ち主か?」
「なんやそれ?んなもんあらんけん、消えろ!」
鯉沢は元就から貰った銃を発砲した。光線が放たれる。
「おおっと!」
敵の男は攻撃を避けた。
「ネジョ様にそんなもんが通用するか!」
男は返り討ちとして鯉沢に銃を向ける。
「ちい!」
鯉沢も銃で応戦する。相打ちとなり、お互いへのダメージはなかった。しかし、道路や建物にネジョの銃撃の跡ができた。
「鯉沢輝愛、もう一つの能力を使え!」
元就が現れた。
「え?おう!」
鯉沢は銃の上のダイアルを反対に回した。
「ただし、相手を狙え。周囲を狙ったらこの街は29年前の時と同じ惨状となる」
「わかった」
29年前の惨状とはこの地に原爆が投下された時の事を指していると鯉沢はすぐに理解した。相手はネジョのみ。他の周囲を犠牲にしない事が条件に鯉沢は発砲した。
(こいつもまた銃で迎撃する気やな!)
鯉沢はもう一発発砲した。一発目はネジョの銃にある程度防がれた。しかし、もう一発目はネジョを吹き飛ばす。
「な!?お、お、おおおーーー!!」
ネジョは皮膚が吹き飛ばされたような感じになり、グロテスクな見た目となった。
(これが原爆と同じような脅威、か・・・)
ネジョは息絶えると共に光となって消滅した。
「よくやったな、鯉沢輝愛」
「ああ、これで倒せたん?」
「いかにも。その銃があればお主は敵を倒す事ができる。ただし、この世の人間に向けて殺生を行った場合は儂が取り上げ、貴様は罪を犯す事になる。よく考えて使う事だ」
「ああ
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