第六十六話 好き嫌いその四十二
[8]前話 [2]次話
「それもかなりね」
「普通じゃないですか?」
「普通じゃないわよ」
本当に紳士の行いです。
「そうしたことは」
「そうですか」
「ええ、それに距離もね」
これもです。
「そんなに遠くないし近くないし」
「近寄ってもいいですか?」
「まあね」
それ位はです。
「いいけれど」
「そうですか」
「阿波野君は何だかんだでいい子よ」
「じゃあこれからも一緒に」
「まあいいけれどね」
私にしてもです。
「お調子者でなかったら余計にね」
「そこは駄目ですか」
「まだ許せるけれどね」
嫌いな相手を徹底的に嫌う癖性分よりはです。
「本当に。阿波野君って嫌いな相手に頼みごとされたら絶対に無視するわね」
「はい、そうしています」
「その癖性分よりはね」
予想通りだと思いました、ここまで人の好き嫌いがはっきり出る子がそんなことしない筈がないからです。
「いいわよ」
「そうなんですね」
「お調子者なのはね」
「そこはいいんですね」
「まだね、おみちの人としては」
そこから考えるとです。
「まあお調子者はね」
「いいんですね」
「嫌いな相手を嫌い抜くよりはね」
とにかく阿波野君の欠点です、私が思うに。
「いいわよ、それで紳士的なのはね」
「とてもいいことですね」
「じゃあお願いするわね」
「はい、ボディーガード任せて下さい」
「宜しくね」
こうお願いしてでした。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ