第二百十七話 お好み焼きを食べながらその十二
[8]前話 [2]次話
「フクロオオカミとかな」
「まだおるって話あるな、フクロオオカミも」
中里はすぐに言った。
「実際はわからんけどな」
「どやろな」
シェリルの返事は微妙なものだった。
「それは」
「わからんか」
「私もいて欲しいが」
「おるかどうかはやな」
「わからん」
そう言うしかないというのだ。
「ほんまに」
「いて欲しくてもやな」
「それはわからん」
どうしてもというのだ。
「残念なことに」
「ほんまに残念って思ってるか」
「当たり前や、いて欲しいからな」
フクロオオカミはというのだ。
「心から思う、あと我が国は未確認動物も多いが」
「その宝庫やな」
「出来るだけいて欲しい」
「そうやねんな」
「そっちもな、あっちの世界にはおるが」
「こっちの世界でもやな」
「いて欲しい」
切実な声でだった。
「心から思ってる」
「そういえばあっちの世界でも生物学の研究進めてるけど」
アレンカールはかなり酔っている顔で言った、今はソーセージ焼きそばを食べてロックの焼酎を飲んでいる。
「次から次に新種の生きものが発見されていっているわね」
「何かもう沢山い過ぎて」
綾乃はたこ焼きを食べてから日本酒を飲んで応えた。
「図鑑凄いことになってるみたいね」
「そうなのよね」
「特にアマゾンとサハラ砂漠が」
「普通の生きものもモンスターもね」
「一杯おって」
「凄いわよ、ただどっちも獣やモンスターが強いから」
そのせいでとだ、アレンカールはかなり酔っている顔で述べた。
「ただ調査隊を送れないわ」
「いつも軍か冒険者の強い人護衛についてもらってるわ」
「レベル三十位のね」
「レベル三十超えてる軍人とか冒険者って稀少やけどな」
羅は難しい顔で述べた。
「そういうレベルでないとな」
「アマゾンとかサハラ砂漠はあかんわ」
「とても生きて帰られんわ」
「ほんまにそやからな」
「あそこは修羅の世界や」
羅はたこ焼きを食べつつ言った、もう結構冷えているので熱くはない。
「獣やモンスターが強過ぎる」
「どっちも地獄やな」
メルヴィルは林檎サワーをの飲みながら述べた。
「そやからな」
「調査隊だけやとほんまに生きて帰られんさかい」
「そのレベルの軍人か冒険者護衛にしてな」
「送ってるわ」
「全く、困ったもんや」
施はレモンサワーを飲みつつぼやいた。
「調査隊送るのも楽やないわ」
「ほんまやね」
綾乃もその通りだと頷いた。
「人手とお金かかるわ」
「どっちもな」
「それでそうしたことせんとな」
「生態系もわからんし」
「どんな状況かもわからんからな」
アマゾンやサハラ砂漠のそれがというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ