第二十七話 旅行に行かなくてもその六
[8]前話 [2]次話
母はこの時は咲と共に朝食を食べた、そして暫くは家事をしていたがそれが一段落してそれからだった。
自分の部屋でゲームをしていた咲にこう声をかけた。
「咲、そろそろね」
「開店時間ね」
「だから行きましょう」
「それじゃあね」
「ええ、ただね」
咲はこの時自分の部屋でプレステに興じていた、それで母に言われてゲームのセーブをして電源を切ってから席を立った彼女に母はこう言った。
「お風呂代はお母さんが出すわ」
「いいの?」
「ええ、それ位はね」
「いいのね」
「娘と一緒に行くのよ」
それならというのだ。
「娘のお金出す位はよ」
「いいの」
「いいというかまだ高校生でしょ、あんた」
それでというのだ。
「未成年なら面倒見るのは当然よ」
「親として」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「お母さんが出すから。今からね」
「行くのね」
「そうしましょう、じっくり入って」
そしてというのだ。
「肩凝りなおしましょう、あとお昼は」
「お昼ご飯ね」
「それはスーパー銭湯でね」
これから行くその場所でというのだ。
「食べましょう」
「そうするの」
「おうどんでもね」
「それじゃあね」
「じゃあ行きましょう」
こう言ってだった。
母は咲を連れて二人でバスに乗ってそのスーパー銭湯まで行った、そしてそこで券を買ってであった。
風呂に入った、二人はまずはサウナに入ったが。
ここでだ、母は咲に言った。
「こうしてサウナで汗をかくこともね」
「なかったの」
「サウナに入るなんて十年以上なかったわ」
「そうだったの」
「だからお母さんお風呂にあまり長い時間かけないから」
それでというのだ。
「サウナもよ」
「入らなかったの」
「温泉も入ることは入っても」
「あまり浸からないのね」
「そうだったわ」
「だったらね」
それならとだ、咲も言った。
「肩凝りもよ」
「よくならないのね」
「そうなるわ」
こう母に話した、二人共汗をかいてきている。ゴールデンウィーク中なので客は二人以外にも結構いる。
「肩凝りって身体冷やすと」
「なりやすいわね」
「それであっためるとね」
逆にというのだ。
「ほぐれるから」
「それでなのね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「お母さんの肩凝りは」
「冷えてるからっていうのね」
「実際お母さん冷え性でしょ」
「実はね」
「だったら余計によ」
「肩凝りになりやすいっていうのね」
「マッサージや温泉もいいけれど」
「冷やして温めてを繰り返したら」
「そうしたらね」
それでというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ