第三百九十四話
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第三百九十四話 交換してみて
七人で車座に座ってそのうえで弁当を食べはじめた、その中で七人はそれぞれの弁当のお握りやおかずを交換し合ったが。
華奈子はここでこう言った。
「お握りいいわね」
「そうね」
美奈子は華奈子の言葉に頷いた。
「私と華奈子はサンドイッチだけれどね」
「二人で作ったけれどね」
「サンドイッチがいいってお話して」
「それでだけれど」
それでもというのだ。
「サンドイッチにしたけれど」
「皆ね」
他の五人はというのだ。
「お握りね」
「そうなのね」
「お握りは王道でしょ」
赤音ははっきりと言った。
「やっぱりね」
「お弁当だと」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「お握りが多いのよ」
「それね、あたしもね」
華奈子もそれはと応えた。
「お握り大好きよ」
「そうでしょ」
「ええ、けれどね」
「華奈子ちゃんと美奈子ちゃんはなのね」
「何となくね」
こう赤音に話した。
「お話しているうちに」
「サンドイッチなのね」
「それにしたけれど」
「お握りはね」
これはというのだ。
「王道だからね」
「皆そうしたのね」
「そうだと思うわ、私もだし」
そう考えてというのだ、赤音は自分の弁当箱の中にあるお握りを見ながらそのうえで華奈子に対して答えた。
「そうしたの」
「ううん、だから皆お握りなのね」
「そうだと思うわ」
「成程ね、けれどね」
「サンドイッチもね」
「悪くないわね」
「そう思うわ、じゃあ食べましょう」
こう話してお互いに食べはじめた、そのお握りもサンドイッチも美味しくおかずもまた同じであった。
第三百九十四話 完
2021・8・14
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