第二幕その二
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「どうにも」
「そうね、けれど普通は山を越えるのに」
ナターシャはここでこう考えて言いました。
「この道は山の中を進んでいくのね」
「ええ、プレーリードッグの方から申し出があって」
ビリーナが言ってきました。
「そうしてなのよ」
「山の上を進んで越えるんじゃなくて」
「それでね」
「山の中をなのね」
「進んで」
そしてというのです。
「行くの」
「そうなったの」
「そう、だからね」
それでというのです。
「この道ではね」
「山の中を進むのね」
「そうなのよ」
「成程ね」
「あんた達プレーリードッグの街に入ったことないでしょ」
「ええ、それはね」
ナターシャはすぐに答えました。
「なかったわ」
「そうよね」
「けれどここはオズの国だから」
それでというのです。
「そうしたこともね」
「あるのね」
「そう、だからね」
「今回はいい機会だから」
「中に入ってみるのね」
「そうしましょう、この旅ではね」
「わかったわ、それじゃあね」
ナターシャはビリーナに応えました。
「イッソスの国に行く前に」
「プレーリードッグの街に行きましょう」
「わかったわ」
「プレーリードッグはこの世界でも平原で暮らしているけれど」
トロットも言ってきました。
「けれどね」
「それでもですか」
「その山は平原の終わりにあって」
「それでなんですか」
「プレーリードッグ達もね」
それの彼等もというのです。
「平原に街を造ろうとしたら」
「そうしたらですか」
「山に入って」
「それで山全体にですか」
「街が造られたのよ」
「そしてその山が通り道ですね」
「そうなっているの」
「そうですか」
「そう、そして」
それでというのです。
「その街も楽しみましょう」
「わかりました」
「それでね」
ここで、でした。トロットはさらに言いました。
「その街には色々な地中で暮らしている人達が出入りしているの」
「あっ、地中の世界ともつながっているんですね」
「そうなっているから」
そうした街だからだというのです。
「その人達とも会ってね」
「わかりました」
「いや、オズの国は素敵な国だね」
カエルマンの今の言葉はしみじみとしたものでした。
「地上だけでなくね」
「海も空も色々な人がいてね」
キャプテンが応えました。
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