第二章
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「悲しいことにです」
「ああ、ブラックがあるんだよな」
「有名ですね」
「ここな」
森田は懐から自分のスマートフォンを出した、そしてある居酒屋のチェーン店のホームページを出した。
「有名だよな」
「まさに誰もが知っていますね」
「ブラックだよな」
「そうした企業にはです」
「最初から入らないことだな」
「そうです、そしてそうしたサイトのホームページを覚えておいて下さい」
遠近はこうも言った。
「よく」
「覚えておくのか」
「特に求人ページを」
即ち就職のそこをというのだ。
「そうしておいて下さい」
「それでか」
「就職を考えて下さい」
「そうか、じゃあこの会社のサイト覚えておくな」
森田も頷いた、そうしてだった。
彼はその場で他の色々な飲食業界のサイトを検索して求人を見ていった、そしてある企業に注目して遠近に言った。
「ここは」
「おわかりになりますか?」
遠近はその目の光を鋭くさせて言ってきた。
「求人のページをご覧になられて」
「求人の?」
「はい、よくご覧になって下さい」
「どういうことだよ」
森田は最初わからなかった、だが。
その企業の求人のページを詳しく見た、それでだった。
暫くしてはっとなって遠近に言った。
「おい、ここ」
「おわかりですね」
「ああ、さっきのブラックで有名なチェーンとな」
「非常によく似ていますね」
「ああ、求人募集の文章とか企業の紹介がな」
「そしてこの企業の評判をチェックして下さい」
遠近はさらに言った。
「某巨大掲示板でも」
「そうしてみるな」
森田は遠近の言葉に頷いてだった。
実際に評判をチェックした、すると。
「ここもブラックか」
「その企業の噂は私も知っていまして」
「それでか」
「貴方に今の様にお話しました」
「ブラック企業はこうして調べろか」
「あと入社されている人とお会いして」
そうしてというのだ。
「直接です」
「聞いてもいいか」
「就職することは絶対でも」
それでもというのだ。
「まずはその企業のことを知る」
「それも絶対か」
「左様です、何度も言いますがブラック企業かどうかをです」
「まずじっくり調べるか」
「毎日朝早くから真夜中で働きますと」
そうすればというと。
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