第14節「呪いの凶刃」
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ぎ澄まされた感覚が、風の向こうの気配を感じ取る。
充填されたエネルギーが電光となり、バチバチと音を立てて迸った。
その刃、雷纏いて、いざ参らん。風を斬り裂けッ!
「刃雷風裂ッ!!」
地面に突き立てたアンカーを外し、同時に逆袈裟斬りで刃を振り上げる。
稲妻を纏った双刃は電光石火の一閃となり、吹き荒れる暴風を魔法陣ごと、一太刀で斬り伏せた。
「な……ッ!?」
霧散する魔法陣の向こうで、驚愕するノエル。
マリアさんとガリィの戦闘から、奴らはこの状況からでも防御の術を持っている事は把握している。ならば……!
振り上げたアームドギアを、そのまま振り下ろすッ!
「おおおおおおッ!!」
防御されなくとも、直前にアームドギアを手放せばフェイントできる。
そこから拳で一発、それで決める──
そう思っていたのも束の間だった。
俺のアームドギアを受け止めたのは、予想していた魔法陣による防御ではなく……
「はあああああッ!!」
ノエルの雄叫びと共に長剣のような形状へと形を変えた、切り裂きジャックのナイフだった。
「な、何ッ!?」
「僕とした事が……まさか、この段階でこれを使わされるなんて……」
アームドギアと鍔迫り合う長剣。フランベルジェのようだがそれともまた違う、捩れた形状の刃を持った赤と黒の直剣。
こんなもの、明らかに切り裂きジャックとは無関係だろう!?
それとも、これも哲学何某とかいう呪いの力なのか……?
いや……この刃、何処かで見た覚えがあるぞ?
確か……エルフナインが持ってきたドヴェルグ=ダインの遺産!ダインスレイフの刃の欠片にそっくりじゃないか!?
「どうやら気付いてしまったみたいだね……」
「その刃は切り裂きジャックのナイフじゃなかったのか!?何故ダインスレイフが!?」
「トリックですよ。まあ、裏技と言うべきかもしれませんがねッ!」
鍔迫り合いはどちらも互角。
ノエルの長剣に弾かれ、俺は後ずさる。
「あなたのギアは、ここで破壊させてもらいますよ。ぜやあああッ!!」
隙を見せたな、と言わんばかりに長剣を振り下ろすノエル。
だが……武器の形が変わったことで、隙を生んだのはあちらの方だった。
「お前……ナイフの腕は悪くないが、剣術は素人だな」
「なに……?」
剣の重さに任せて力任せに振り下ろすだけの戦い方。そんなものを剣術とは言わない。
そして、剣を扱う者は剣を避け、刃を防ぐ術にも長けているものだ。
ノエルが振り下ろした長剣を素早く躱し、今度は俺が奴の懐に入る。
「ッ!しまッ──」
「うおおおおおッ!!」
「ご……ッ!?」
左頬に突き刺さる、渾身の右ストレート。
ノエルの身体
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