第14節「呪いの凶刃」
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!」
「そんな野蛮な攻撃が、僕に当たるとでも思ってるんですか?」
次の瞬間、目の前からノエルの姿が消える。
この場合まず真っ先に警戒するべきは……。
「そこかッ!」
「ッ!?」
重心を一気に下に落とすと、左足を軸に背後へ反転。足払いを仕掛ける。
予想は的中。ノエルが狙っていたのは、俺の背後だった。
同時に、RN式を装着した俺の攻撃を躱し、一瞬で背後へと回り込んだスピードの正体も見えた。
尻もちをついたノエルの足裏に、緑色の小さな魔法陣が展開されていたのだ。
「その速さの正体は姉さんがロンドンでやり合ったファラと同じ、風属性の錬金術か……」
「ッ……タネがバレてしまいましたか……。ですが、それが何だと言うのですッ!」
俺の方へと向けられる、ノエルの掌。
緑の魔法陣が現れた直後、そこから竜巻が放たれる。
「ぐぅッ!!」
キャロルほどの威力ではないが、人間1人吹き飛ばすには充分な風圧が俺を襲う。
だが、その攻撃は既に見切っている。
両脚のアンカーを展開し、踏ん張る事で耐える。
それと同時に、俺はアームドギアを取り出し、構えた。
「イクタチモード……」
RN-01『イクユミヤ』。その特徴は、核となった聖遺物の特性により発現した、3種類のアームドギアにより臨機応変な戦法を取れる事だ。
取り出したのは近接戦闘特化型の『イクタチ』。赤い刀の形状をしたアームドギアだ。
基本的には2本で使うものだが、今こそ訓練中に見つけたあの技の使い時ッ!
俺は2本の刀を並列に繋げ、1本の刀にする。
姉さんの『風輪火斬』は、剣を直列に繋げた双刃刀に火炎を灯し、回転させながら放つ技だ。
回転の勢いに火炎による火力、更に両足のバーニアでの加速も併せ、威力とスピードを兼ね備えた大技で、俺も憧れていた。技名もすごくかっこいいし。
だから、俺もイクタチで似たような技が使えないかと訓練の合間に研究した。
より俺向きに、俺なりのやり方で。姉さんとも打ち合いながら。
そして先日、遂に完成した。
見せてやろう、鍛錬の成果を!
並列に繋いだイクタチを握り、踏み込むために両脚の位置を整える。
斬るべきは今もごうごうと耳朶を打ち、俺を吹き飛ばさんと押し寄せる竜巻。
その向こう側に、竜巻を発生させている魔法陣。
そして、切り裂きジャックのナイフを構えたノエル。
ノエルを取り押さえるためには、この竜巻を魔法陣ごと切り伏せるしかない。
チャンスは一瞬。失敗すれば竜巻に吹き飛ばされ、響も危ない。
仕損じるものか、必ず討ち砕く。
両脚を整えた後は、握った刀を左下に構える。逆袈裟の構えだ。
刀にエネルギーを溜めながら両目を閉じ、呼吸を整え集中する。
研
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