第一章
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屋根の上のボブキャット
アメリカアリゾナ州で妻のヨハンナと共に暮らすデヴィット=ダラスはこの日朝から屋根の上が騒がしいと感じた。
しきりに音がする、それで彼は妻に尋ねた。
「何かいるのか?」
「猫がいるわよ」
妻は夫にすぐに答えた、妻は金髪で青い目ではっきりした顔立ちでややふくよかだ。夫は黒髪に黒い目で彫のある顔で腹が出ている。
「ボブキャットがね」
「ボブキャットか」
「それがね」
「普通の猫じゃないんだな」
ボブキャットと聞いてだ、夫はこう言った。
「それはまたな」
「意外かしら」
「この辺りにもいるのは知ってるけれどな」
そのボブキャットがというのだ。
「アメリカだからな」
「カナダにもメキシコにもいるわね」
「ああ、しかし屋根の上にいるのか」
「そうよ、追い払う?」
「そのうちいなくなるだろ、けれど今日は仕事は昼からだしな」
それで朝は時間があるというのだ。
「だからな」
「何かするのね」
「写真撮って来る」
趣味のそれをするというのだ、実は彼は生きものの写真を撮るのが趣味で撮ったそれを自分のサイトやブログ、ツイッターに載せているのだ。
それでだ、早速自分のスマートフォンを出して言った。
「今からな」
「そうしてくるのね」
「ああ、ちょっとな」
こう言ってだった。
夫は家の外に出た、そして屋根の上を見ると。
「ニャア」
「ナア」
二匹の大小のボブキャットが遊んでいた、妻も一緒に出ていたが妻はその二匹を見てそのうえで夫に言った。
「大きいのが母猫でね
「小さいのが子猫か」
「子猫は雌ね」
妻は小さい方をじっと見て話した。
「どうやら」
「そうなんだな」
「じゃあ今からよね」
「ああ、写真撮るな」
「そうするのね」
「こうしてな」
早速だった。
夫は自分のスマートフォンで屋根の上で遊ぶボブキャット達を撮っていった、暫くそうしていると。
ボブキャット達は彼に気付いた、そうしてだった。
「ニャオン」
「ウニャア」
二匹は屋根から降りてきて彼の前に来た、それでだった。
「これはいいな」
「そうね、近くに来たからね」
「アップも撮るな」
「そうしましょう」
妻が夫に笑顔で提案した、夫もその提案に従い。
ボブキャットの親子をアップで撮った、この時だけでなくこの親子は時々彼等の家に来た。そうして彼はこの親子を撮っていった。
そんな中でだ、夫婦はテキサスのあるカップル、メリッサ=ヤングとマイク=チャールトンの二人二人共ブロンドの目と青の目の彼等の夫のSNSへの書き込みから親しくなった二人の家を訪問した。そこでだった。
二匹の家の中にいるボブキャットを見てだ、夫は笑顔で言った。
「あ
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