第六百三十五話 厳しい戒律を胸にその五
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「犬は愛されていてもな」
「気をつけているのね」
「野生動物もいるしな」
「それね、狂犬病はね」
「今は助かるがな」
医学の進歩でそうなったがというのだ。
「しかしな」
「危ないからね」
「それでだ」
「気を付けているのね」
「そうしている」
「それはムスリムだけじゃないわね」
アンはこう返した。
「狂犬病については」
「危ないことは事実だからな」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「誰でもね」
「気を付けているな」
「助かっても」
「恐ろしい病気なのは事実でな」
そうしてというのだ。
「危険だからな」
「命の危険あるしな」
「むしろ注意しないとな」
「今もね」
「だからだ」
「犬の唾液は今も注意されているのね」
「トイプードルでもな」
外見が可愛らしいことで注目されこの時代でも人気のある種類の犬だ、その他にもマルチーズやシーズーも人気がある。
「そうだな」
「ええ、犬は犬だから」
「狂犬病の危険があるからな」
「唾液は注意されているのね」
「今でもな」
イスラム教ではというのだ。
「そうだ、ただな」
「ただ?」
「考えてみたら猫もだな」
「猫も狂犬病にかかるわよ」
実際にとだ、アンはギルバートに答えた。
「そうなるわよ」
「そうだな」
「私達今日本にいるでしょ」
アンはこのことも話した。
「日本には化け猫って妖怪もいるわね」
「黒猫か」
「肥前星系で言われてるけれど」
「元々は地球にあった頃の話だったな」
「江戸時代の最初の頃ね」
話はそこまで遡るというのだ。
「あの頃の話よ」
「それが宇宙の時代になっても続いているんだな」
「佐賀藩ってところのお話だけれど」
佐賀の化け猫として長い間語り継がれてきた、その為この地では黒猫は忌み嫌われてきたのである。
「佐賀は肥前って国にあったから」
「肥前星系に話が続いているか」
「そうみたいよ」
「そうなんだな」
「それでその化け猫は」
アンはあらためてその話をした。
「実は狂犬病に罹った猫だって言われてるのよ」
「そうだったのか」
「ギルバートこのお話知らなかったの」
「化け猫という妖怪は知っていた」
妖怪自体はというのだ。
「そして佐賀の話もな」
「そうだったの」
「しかしな」
それでもとだったというのだ。
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