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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
剣交-しんけんしょうぶ-
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る者は壁をよじ登ってまで見に来たり、
まだあるものは屋根から双眼鏡で覗いたり、
ともかく、それだけ注目の集まるものなのだろう。
ちなみになのだが俺や吉良、伊吹童子のマスターはマスターとしての責任、もとい2人の戦いを見届けるため訓練場の中に御座をしいて特等席で見ている。
そして…
「…。」
「…。」
普段は守護隊の訓練場に使われる広場。だがそこは今日のみ、真剣勝負の場所となった。
そこには人はおらず、中央にいるのは二騎のサーヴァントのみ。
宮本武蔵、伊吹童子。
その二騎が睨み合っている。
「…怖くなったら、いつでもその刀を捨てて降参していいのよ?」
「誰がするもんですか。」
彼女の威圧感に怖気付くことも無く、軽口を叩いてみせる武蔵。
戦いたかったというよりもまず、彼女にはこの化け物に勝てるという勝算はあるのだろうか?
「…では、そろそろよろしいでしょうか。」
ついに試合は始まる。
頼光の声で2人は距離を取り、所定の位置に立つ。
静まり返る訓練場。
緊迫した空気がぴりぴりと伝わる。
そして…
「始め!!」
頼光の手が上げられるとどうじに、はじまりの合図が叫ばれる。
まず動き出したのは武蔵。
素早く抜刀し、地を蹴ってすさまじい速さで伊吹童子に急接近する。
あの様子だと…お手並み拝見ではない、彼女は最初から全力で首を取りに行くつもりだ。
「…!」
しかし、その刀は伊吹童子の首に届くことは無い。
彼女はなんなく差し出した手をかざし、人差し指と中指で刀を挟み込んでそれを阻んだのだ。
「やるな…。」
今の武蔵は確かに本気で首を取るつもりだった。
速さも、俺がやっと目で追える一切手加減なしの全力のスピードだった。
しかし伊吹童子は、それを難なく掴んだ。
「なんの!!」
掴んだその手を蹴り上げ、そのまま空中へと舞い上がった武蔵はさらなる攻撃を試みる
しかし効かない。全て受け流され、最小限の動きで武蔵の連撃はひらひらとかわされる。
攻撃がすり抜けているのではないかと錯覚するほどの身のこなし。
なるほど、やはりサーヴァントといえどその実は"カミ"
伊達ではないようだ。
「あの様子だと、お前の伊吹童子はまだ本気を出してはいないな?」
「その通り、うちの伊吹はやる気も出してないし、そもそもアンタの武蔵に興味も湧いてない。」
「そうか…。」
と、マスターの口からそう語られた。
眼中に無い、このままだと適当にあしらわれるだろう。
人間が周囲を飛び回る蝿を追い払うように、あのカミサマはそうするだろう。
しかし、
「それも、ここまでだろうな。」
「…え?」
俺の言ったことに伊吹童子のマスターが反応する。
それと同
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