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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
第百十一話 怪物達、また騒動を起こすのことその八
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 三姉妹が歌いその偶像支配が歌う。一曲ごとに入れ替わりだ。
「皆大好きーーーーーーーーーーーーっ!!」
「わらわ達の歌を聴くのじゃーーーーーっ!!」
 こうそれぞれ言って歌い合う。場は最高潮になってきていた。
 その彼女達を見てだ。劉備は言うのだった。
「うわあ、やっぱりあの娘達凄いわ」
「そうね。確かにね」
 曹操がその劉備の言葉に頷く。この二人も一緒に歌ったのだ。
 その二人が舞台を観ている。ここでだ。
 劉備がだ。言うのだった。
「あの娘達を呼んでよかったのね」
「正解ね。ただね」
「ただ?」
「ええ。あの娘達はいいけれど」
 彼女達はいいというのだ。三姉妹や袁術達は。
 曹操も出演者のその順番の最後を見る。そこには。
 謎とだけある。それを見て言うのだ。
「最後の最後は誰なのかしら」
「ええと。何か紙が配られたら書いてたのよ」
 劉備は少しきょとんとした顔になり右手の人差し指を己の顎に当てて曹操に答えた。
「こうね」
「そもそものこの紙って誰が書いたの?」
「それもわからないし」
「不吉ね」
 曹操は顔を曇らせて言った。
「これは」
「不吉って」
「何か空もね」
 曹操はここで空を見上げた。その空は。
「確かに青いけれど」
「何か妙な雲があるけれど」
 不気味なまでにドス黒い、そうした雲だった。
 劉備もだ。その雲に気付いて言った。
「あの雲って何かしら」
「何かが起こる前触れね」
 曹操は目を顰めさせて言った。
「それは間違いないわ」
「何かがなの」
「そう、何かが」
 だがそれが何かはわだ。今は彼女にもわからなかった。しかし舞台は進む。その中でだ。
 公孫賛は自分も舞台を観ながらだ。溜息をついてある男に言っていた。
「どうもな」
「どうしたのだ?」 
 見れば黒髪に口髭の男だ。着物に赤胴だ。
 その彼がだ。公孫賛の話を聞いている。
「一体」
「私があの三姉妹の様になれる日が来るのだろうか」
 こうだ。舞台の華やかな三姉妹を見て言うのだ。彼女達は舞台の上で朗らかに歌いそのうえで華麗な舞もそこで見せている。
 公孫賛も歌った。しかしだったのだ。
「私は拍手一つなかった」
「誰だ、という感じだったな」
「いつもこうだ。私は目立たないのだ」
 溜息をついての言葉だった。
「何をやってもだ」
「気持ちはわかる。しかしだ」
 ここで男は彼女に言った。
「出番があるだけまだいい」
「出番?」
「そうだ。あるだけましなのだ」
 こう言うのである。公孫賛に対して。
「わしなぞ出番一つないのだ」
「そうなのか?」
「わしは最初に出て後は失踪扱いだ」
 見ればだ。男は泣いていた。腕を組み舞台を観ながらだ。涙を流していた。
 そうしてだ。彼は言
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