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オズのラゲドー氏
第一幕その五

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「驚いたわ」
「お寿司も日本の神秘ですね」
 こうも言うナターシャでした。
「本当に」
「そう言っていいわよね」
「それじゃあ皆さんが集まったら」
「冒険の旅に出てね」
「そうさせてもらいます」
 是非にと言ってでした、そしてでした。 
 皆は今は紅茶を飲みながらボードゲームをして楽しみました、ですがそのゲームが終わった時にです。
 ドロシーから携帯で連絡を受けたトロットとキャプテン=ビルが皆がいたエメラルドの都の宮殿の一室に来て言ってきました。
「冒険の旅に出るのね」
「話は聞いたよ」
「それではね」
「準備が出来たら行こう」
「カエルマンとクッキーも一緒よ」
 ビリーナが二人に言いました。
「二人ももうすぐしたらここに来るわ」
「エメラルドの都にだね」
「来てくれるのね」
「そうよ、皆揃ったら」
 そうなったらというのです。
「出発しましょう、ちなみに私も一緒よ」
「貴女もなのね」
「暫く振りの旅だから」
 それでとです、ビリーナはトロットに言いました。
「楽しみよ」
「そういえば貴女は」
「そうでしょ、最近はね」
「旅には出ていないわね」
「旦那と一緒に国にいてね」 
 鶏の国にというのです、自分が女王を務める。
「それでね」
「国を治めていて」
「こうして都には来ていても」
「旅はしていなかったわね」
「だからね」
 それでというのです。
「今から楽しみよ」
「そうなのね」
「ええ、それとね」
「それと?」
「あんた魚介類好きだったわね」
「大好きよ」
 トロットはビリーナに笑顔で答えました。
「海のものも淡水のものもね」
「淡水でもいいのね」
「鯉とか鮎とか好きよ」
「鮎もなのね」
「鯰もね。あと亀も好きだし」
「そうそう、亀も美味しいのよね」
「スッポンとかね。オズの国では湖にも鮪とかいるけれど」
 これはオズの国がお伽の国だからです、だからこうしたこともあるのです。外の世界とは色々と違うのです。
「けれどね」
「淡水、川や湖のものも好きね」
「特に鯉がね」
 このお魚がというのです。
「好きよ」
「そうなのね」
「それがどうかしたの?」
「いえ、今度の冒険の旅はお寿司を食べに行くことが目的だから」
 それでというのです。
「あんたが好きかどうかね」
「聞いたのね」
「そうなの。好きならいいわ」
 それならというのです。
「それでね」
「それじゃあね」
「ええ。ただ鯉も好きなのね」
「焼いても煮ても揚げてもで」
 それでというのです。
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