第一章
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美魔女の恐ろしさ
上条鼓子の母の玲は五十歳である、十二歳で小学六年生の彼女を三十七歳の時に出産している。夫のヨハンはデンマーク生まれで姓をクリスセンという。だから鼓子の正式な名前はツヅミコ=クリスセンというが日本にいるので母方の日本の名前で言われることが多い。
両親は同じ歳であり結婚して十五年経ってそうして彼女が生まれたがその話を聞いてクラスメイトの獅童愛里はこう言った。
「所謂高齢出産?」
「うん、そうよ」
鼓子は愛里に答えた、鼓子は父親譲りの茶色の波立つ髪の毛を後ろで束ねていて白い肌で背は高めで発育もいい。唇はピンク色だ。
「お母さんも言ってるわ」
「そうなのね、うちのお母さん高校卒業してすぐにお父さんと結婚して私を十九歳の時に産んでくれたからね」
愛里も言った、黒髪をショートにしていて垂れ目であり左目の付け根に黒子がある。鼓子程ではないが色白で小柄である。
「三十一なの」
「だったら親子位年齢離れてるわね」
「そうね、私のお母さんが私産んだの十九歳でね」
「それで私のお母さんと十九歳離れてるから」
「それ位よね」
「同じ学年でもお母さんの年齢は違うのね」
「同じ様でね」
二人で教室でそんな話をした、そしてだった。
授業参観の日になってだ、愛里は鼓子に言った。
「鼓子ちゃんのお母さんも授業参観来るのよね」
「うん、そう言ってくれてるわ」
鼓子はすぐに答えた。
「そうね」
「うちのお母さんも来るけれど」
「どんな人?愛里のお母さん」
「凄い奇麗よ」
愛里は笑顔で答えた。
「本当にね。お仕事は理容師さんよ」
「そうなの」
「お父さんも理容師で同じお店で頑張ってるの」
愛里は鼓子に何処か自慢気に話した。
「だからね」
「今度の授業参観ではなのね」
「うちのお母さん見てね」
「うん、じゃあうちのお母さんもね」
「わかったわ」
愛里は笑顔で応えた、しかし。
内心自分の母親が授業参観に来る親では一番美人だと思っていた、事実。
ズボンのスーツ、紅のそれにバッグを持ってやって来た愛里の母は群を抜いていた。茶色にしたショートヘアは奇麗にセットされていて愛里がそのまま成長した顔立ちを的確なメイクでさらによくしていた。
背は高くスタイルもいい、それで愛里はクラスメイト達に言った。
「どう?私のお母さん」
「うわ、奇麗ね」
「それに若いし」
「何かモデルさんみたい」
「カリスマ理容師さんね」
「そんなのじゃないけれど」
口ではこう言うがだった。
愛里は笑顔でだ、まんざらでもない感じで語った。
「お母さん若くて理容師さんだからね」
「いいわね」
「一番奇麗よね」
「うちのお母さんなんか足下にも及ばないわ」
クラスメイ
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