第百十話 八神、都に来るのことその八
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
った。そのうえでだ。
四人は神楽と共に酒も飲むのだった。その飲んでいる場は広場だった。全員で車座になって飲んでいる。そしてそこにいたのは。
呂布だった。彼女がビリーの話を聞いている。ビリーは酔いながら言っていた。
「俺はよ、それこそな」
「妹さんを」
「そうだよ、ずっと手塩にかけて育ててきたんだよ」
「ビリー一人で」
「親父もお袋も早くに死んでな」
「それはねねと同じなのです」
常にだ。陳宮は呂布と共にいる。それはここでも同じでだ。
ビリーの話を聞いてだ。納得した顔で頷くのだった。
「ねねも。両親が」
「そうか。あんたもなんだな」
「けれどビリーは悪いこともしながら」
「悪いことだけ余計だよ」
すぐにむっとした顔で陳宮に返す。しかしそれでもだ。
彼は陳宮にもだ。こう言うのだった。
「けれど俺一人がそうなってあいつが幸せになれるんならな」
「いい」
「ああ、それでもいいさ」
こうだ。達観した顔で呂布に答える。
「俺は別にいいんだよ」
「そう。ビリーのそういうところは認める」
「けれどなんだな」
「そう。やっぱり悪いことはよくない」
こう言うのである。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ