第一章
[2]次話
課金はしない
加藤晶子は中学から読者モデルをやっていて高校で正式にデビューし大学では大人気グラドルになっていた。
だが今は老舗企業の跡継ぎの今の夫である彰人と結婚して家庭にいる、大学を卒業してグラドルを引退して彼の会社に就職してから彼の秘書をしているうちに相思相愛となってそうなった。
グラドルをしているだけあってスタイルはいい、一六八の背に上から九十、五十八、八十八のスリーサイズで脚も長い。切れ長の二重の睫毛の長い目に紅の大きめの唇に卵型の顔、黒く長くセットした髪型である。
夫の彰人は一七八の背でややがっしりした体格であるが太い眉ときりっとした目が印象的だ。黒井髪の毛をオールバックにしていて老舗企業の跡取りに相応しく真面目で堅実な性格だ。
二人は相思相愛で結婚したが。
結婚するとだ、夫は妻に言った。
「家庭に入って欲しいとかじゃないけれど」
「結婚したらお仕事はなの」
「家のことは使用人の人達が何でもしてくれるけれど」
それでもというのだ。
「秘書の仕事は今度従妹が入社するから」
「その人がなの」
「うん、僕の秘書になるから」
だからだというのだ。
「少なくとも彼女が一人前いなるまではね」
「私はお休みね」
「それでいいかな、うちは秘書は一人の役員に一人だし」
そうした決まりだからだというのだ。
「それじゃあね」
「わかったわ、じゃあね」
「暫くの間でもね」
「家にいるわ」
こう答えてだった。
晶子は一時的にしても専業主婦となった、だが。
社長夫人になることは間違いないのでそれに相応しい教養や経済のことを学ぶことにした、元々秘書だったのでそうしたことはすぐに身に着き。
料理や家事も使用人の人達がするにしても勉強して自分で作る様にした、だが仕事をしていた時と比べてかなり暇な時間が出来て。
色々勉強して料理をしてもかなりの時間を持て余す様になった、娯楽で読書をすることもしないので困っていたが。
ある午後暇を感じつつ紅茶を飲んでいる時にたまたまテーブルの上に置いていた自分のスマートフォンを見てだった。
そこにあったゲームの広告を見て興味を持ち。
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