十香スクライド/本当の自分
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士道、彼の中には戦う度に考え込む事が多くなった。
士道(間違いない、あれは俺じゃない誰かの記憶、でも、俺はその名前を思い出さなきゃいけない気がする、大切な誰かを……)
あの時、カリオストロとの交戦をきっかけにもう一つの記憶が開いた。
それは巨大な空間震の中、一人の少女を助ける士道と瓜二つの少年。
そしてその記憶には真那と思われる少女もいた。
士道「あれは俺なのか?」
未だに自分の中では整理が付かない、でも一つだけわかるのはあのゼロスーツに入っている間だけ、自分が別の誰かとして記憶が戻っている事だけだった。
スーツを脱げば微かに残る違和感を次第に積み重ねていけば恐らくそれに辿り着く、そう考えていた。
十香「難しい顔をしてどうした、シドー」
ひょっこりと顔を見せる十香に士道は慌てて霊結晶を隠す。
士道「ああ、別に、ちょっと考え事してただけだ」
十香は士道の様子を察すると横に座る。
十香「そう、隠すものではない、シドーが私たちを守るように、私にもシドーを守る責務がある。当然シドーが悩むならそれを私にも聞かせてくれないか?」
士道は十香の言葉にも一理あると思いつつも左手に隠した霊結晶を握る。
士道(ファントムとの約束だ、破る訳にはいかない)
士道はこの大きな約束を伝えない事にしてはぐらかす。
士道「レイオニクスの力の事、許せなくて……」
十香「そうか、あれは人への冒涜だ、私も許せない」
この言葉の後、二人に向かってエルフナインが走って来る。
エルフナイン「皆さん、出撃準備出来ました」
士道「ご苦労だった、行こう、十香」
十香「よし」
お互い転送装置を起動し、現場に向かう。
現場付近に転送されたタイガー、バーナビー、タロウ、ローズ、十香、ゼロ。
移動を開始するとそこには……
二ベルコル「ご無沙汰ですね、ライブジャスティスの皆さん」
歓楽街の中庭のオブジェに腰をかける、7体の二ベルコルが待ち構えていた。
ゼロ「随分と余裕そうだな、俺達を前にして」
二ベルコルは左手に構えた神蝕篇帙・頁(ベルゼバブ・イェレッド)に謎のオーラを纏わせていた。
臨戦態勢に入る両者、この時彼女たちはまだ知らなかった。
十香に眠る悍ましい暴虐の王の姿を。
ゼロ「お前たちに教えてやる、これが3番目のアドヴァンスゼロだ」
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