第四話 なんでや! VS なんかちがう!!
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だが、ハルキが先程のアスナ救出を体技のみでこなした理由がソードスキルを何一つ使えないからだという事、そして先程キリトの攻撃を妨害してまでLAを狙ったグラントが全くもって武器を持たない主義である事が判明すると……たちまち、その場にいたプレイヤーの一部から不信感を表す声が聞こえてきたと言うわけなのだ。
「そもそもジブンら、パラメータ強化はどないしてんのや?」
「おいあんた、それはマナー違反ってもんじゃないか?まさかALSではギルメン全員にパラメータの開示を強要しているんじゃないだろうな?」
この二人、何やら仲があまりよろしくない様である。どちらかが何かしらの発言をすると、必ずもう片方がそれの批判を口にする。一見軽口の叩き合いに見えなくもないが、その表情から察するにDKBとALSというギルドは恐らく、攻略組トップギルドの座を賭けて競い合っていて、それ故結構真面目な確執でもあるのではないだろうか。
めんどくせえ。グラントは思った。めんどくせえ。
「いや、いいぜそれくらい。パラメータを見せればいいんだろ?」
「ちょっ、ちょい待つんだハルくん!?」
さすがゲーム初心者、プライバシーの開示に全く抵抗がない。そのあっさりした態度にはさすがのグラントもびっくりして止めに入る。
「さ、さすがにスキルとかパラメーター情報とかはプレイヤーの生命線な訳でして」
「別にいいじゃん、減るわけでもないし……あ、でも」
そんなロングヘアー男の制止も聞かず暫く自分のウィンドウを弄っていたが……そこで漸く、ハルキは大事なことに気が付いてしまった。
「……そもそも、パラメーターって何?」
場が一瞬、凍り付く。
「なっ……!! きみはパラメーターの事も知らないのか!?」
「ど、どないしてここまでやってこれたんや……」
ハルキがパラメーターの事を知らないという事は、当然彼は自分のパラメーター強化を一切していないという事であり。それであの動きかよ。もしその上AGI極振りとかにしたらどうなるんだこの人。
因みにだが、パラメーターが分からない人向けの簡単な解説をしておく。このSAOに限らず多くのMMORPGには、プレイヤーがレベルアップなど何らかの強化の恩恵に受けた時に手にするポイントをそこに振り込むことによって、自らのステータスを自分好みに育て上げることの出来るシステムがある。その振込先をパラメーターといい、内容としては、体力や攻撃値の上昇に繋がる「STR」や、素早さ及び回避速度を底上げする「AGI」、その他にも守備性能をあげる「VIT」などさまざまな項目があるのだ。
……ではクイズ。盾で防ぐことしか考えてなかったグラントが今まで上げていたパラ
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