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第三話 (×血みどろの 〇ち実ドロの)LA争い
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リトさんが駆け付け、そして状況を把握すべく乱入してきた二人に問いただす。それに対して先程寒い返答をしてしまったハルキに代わって、グラントが答える。


 「俺はグラント。なあに、ただのガードホリッカーさ、キリトさんよ?

 ……『ポイズンガード』」


 そして、ボスの毒の霧発生に合わせて、正式サービス開始以来グラント初の、「盾ソードスキル」を発動させた。




 「なっ……!?」

 「毒状態に、ならない……!」


 まるでテレビショッピングの様に驚いてくれたモブ攻略組のお二人、ご協力ありがとう。っていうかみんな盾スキルそんなに上げてないの? いいのそれ?
 因みに今、グラントが使った「ポイズンガード」というソードスキル、盾スキルの中ではマジで他のゲームで言う所のスライム相当な基本スキルである。ここまで知名度低いの、可笑しくね?


 「……習得してる人、いたのか」


 だが実際はというと、キリトさんでさえビックリの案件だった。「自身から半径10メートル以内に位置する自分を含めたプレイヤーの毒耐性を上昇させる」というこのソードスキル、特定の状態異常(つまり毒のみ)にしか適用されないことからベータ時代から殆ど重要視されなかったというのに。


 「ほら! ハルくんチャンスだぜ!! LA貰っちゃえぇぇぇ!!」


 そして次のこのグラントの言葉によって、攻略組は一斉に活気づいた。毒の霧は連続して発動してこない事はこれまでの二回で分かっているのだ。もう恐れるものはない、そう確信したプレイヤー達がフロアボスに殺到したのだ。
 ただでさえアインクラッドを踏破せんとする精鋭の攻撃でその体力を半分近くまで減らしていたエビルトレントは、その後一分と経たぬ間に残りバーひとつまでヒットポイントを削られた。そしてそのなけなしの体力もものの数秒でみるみる減少し。


 「範囲攻撃来るぞ!総員、回避!!」


 さすがのフロアボスも死にたくはないようで、最後の抵抗と言わんばかりに範囲攻撃を繰り出してきた。またこちらも命が大事な攻略組の大半はこれを一旦避けるため、一斉に後ろに飛びのいたのだが、そのタイミングで逆にボスの攻撃を避けながら前に飛び出したプレイヤーが四人ほどいた。


 「今回も俺がLA頂くぜ!」
 「今度は負けないわよ、キリト君!!」
 「LAってなんだかわからねぇけど、とどめは俺が刺す!!!」
 「みんな盛り上がってるところ残念だけど、LAは俺のものだぜ!!!!」


 はい、上からキリトさん、アスナさん、ハルくん、グラント。上二人はともかく、ハルくんやっぱりLA知らなかったね。そしてグラント、お前さんはどうやってとどめを刺すつもりだい。
 だがここでエビルトレントはさ
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