第一話 暗闇の中からコンニチワ
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……もっとも、ハルキ自身も今回かなり危ない橋を渡る羽目になったわけだが。
(……危ないところだったな)
彼本人としては、ソロだったとしても十分に立ち回れるほどにはレベルを上げていたつもりではあったのだが。今回の様なトラップ型モンスターなど圧倒的に強いステータスを誇る敵がいることを知らなかった辺り、どうやら彼はゲーム初心者のようだ。認識を改めねば……と彼が思ったところで。
「……あれ、さっきのプレイヤーは……」
ハルキがそう呟いたコンマ何秒か後に、背後でドスンと何かが落ちる音が聞こえた。そういえばその「さっきのプレイヤー」は敵の背中に、半ばヘッドロックを掛けるかのようにしがみついていたわけであり。
「あてて、わー、太陽が懐かしい……いやモノホンの太陽じゃないのか」
振り返った時にはその男も身を起こし、ついている筈のない服の汚れを払い落とそうとしていた。
そして自身に向けられた視線に気が付くと、ロングヘアーの男……「武器のない」男は、「ソードスキルのない」ハルキに向かって、言ったのだった。
「どもっす。俺はグラント。ナイスファイト、お疲れ様です……えっと、ハグでもする?」
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