080話 記憶巡り編 とある視点で見る記憶 その7
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「ほー……?アーチャーの野郎、こんときから士郎にヒントを与えていたのか」
《まぁ、この時はただの嫌味としか感じられなかったんだけどな》
士郎さんとランサーさんがなにか分かりあったような会話をしている。
まぁ、わたしももう気付いているから内容は分かる。
だけど、どうやらネギ君は違う視点のようで、アーチャーさんの言葉を真に受けたのか、
「現実で敵わないなら……想像の中で勝てる物を幻想する……つまり、もっと強い魔法力と強力な魔法を会得するようにすれば……?」
「ぼーや……そういうのは自力がモノを言うのだぞ?まだ修行中の貴様が高望みな力を会得するのは段階が尚早だ。まずは私との訓練で1分は持つようになれ」
「は、はい!師匠!!」
と、すぐに正論で負かされていた。
ちょろいぞネギ君!!
そして、次の日も学校を休んで、またセイバーさんと打ち合いをしている士郎さん。
ちなみに凛さんも休んでいるようだ。
セイバーさんは言う。
『私は一度も自身を女性だと思ったことはないし、一度も女性として扱われたことはない。戦うためにこの世界に来たのです。性別を意識するなど無意味というものです』
分かっていたけど、うわー……。
過去の人達ってどんな価値観だったんだろう?
というか、もしかして指南役のおそらく高尚な魔術師がセイバーさんを女性として映らない様に魔術で隠ぺいしていたとか?
それだったら女性として扱われないのも納得する理由かもしれない。
女性が騎士では舐められる時代だったかもしれないしね。
そして、そのまま休みもなく凛さんの魔術の授業が始まる。
部屋には二桁を超えるランプが置かれていて、全部強化しろというお達しらしい。
それで強化していくが、一個も成功した試しがなく、士郎さんは「一個くらい成功しないと怒られるな……」と言葉を零している時に電話がかかってくる。
電話に出ると、相手はなんと慎二さんだった。
慎二さん曰く、
―――同じ悩みを持つものとして二人で話をしたい。
―――遠坂には教えるなよ?お前だけで学校に来い。
との事。
それだけでさっさと電話は切られてしまった。
「「「「罠でしょ!(アル)(ござるな)(やな)(ですね)」」」」
満場一致の感想である。
それでも士郎さんは人質でも取られたかのような面持ちで一人で学校へと向かっていってしまった。
学校に到着して、士郎さんはすぐに違和感に気づく。
今は休み時間のはずなのに、誰一人として廊下に出てきていないのだ。
だが、異変はすぐに起きてしまった。
突如として、士郎さんの周りの世界が赤く染め上がって、士郎さんは息も絶え絶えになって苦しそうだ。
「な、何が起こったの!?」
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