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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
080話 記憶巡り編 とある視点で見る記憶 その7
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『セイバーが聖杯に願う事って何なんだ?』

それでセイバーさんは答えは『ある責務を果たす』と。
それと小声で「やり直したいだけかもしれない……」と。

「やり直したい、ですか……それってまるで」

ネギ君がそこで反応する。
やっぱり超りんの事でも思い出したのかな……?

「士郎さん、教えてください。セイバーさんてどこの英霊なんですか……?なにかこう、分からないんですけど胸がざわざわするんです。なにかは分からないんですけど、僕……いえ、まるで…………いえ、やっぱり言葉に出来ませんけどなにか漠然と否定されたような……」
《ネギ君……おそらく君はセイバーの正体を知って今の状態だけのセイバーを見たらきっとひどいショックを受けるだろう。だから自然と真名がわかるまでまだ教えないでおくよ》
「…………わかりました」

ネギ君もどこか納得はしていないが、引き下がった。
これも所謂ネタバレの範疇なのだろうという事か。
しかし、ネギ君がおそらくショックを受けるほどの英霊……過去をやり直したいと思えるほどの後悔を抱えている剣士……ネギ君の故郷はウェールズ……つまりイギリス。
イギリスで有名な英雄と言えば…………、……え?マジ?
もしわたしの考えが当たっていればセイバーさんって相当の大物じゃん!!
そんな人物が過去をやり直したいって……そりゃそうだ!
信じていた部下には裏切られて最後には息子に殺されて国も滅ぶ……。
もし、聖剣を抜くのが違う人物だったら……とまで思ってしまったって事?
そりゃネギ君の漠然とした反応にも納得だわ。

そのまま光景は再開されて、士郎さんは昼食を買いに商店街へと一人で向かう。
買い物を終えて帰ろうとしていたけど、そこで昼間だというのにイリヤさんが士郎さんの服を掴んできた。
戦いに来たんじゃなくてお話に来たという。
士郎さんは少し嫌そうだが、イリヤさんは無邪気に士郎さんに絡んでくる。

「なんか、この時のイリヤさんって少し世間知らず……?」
「ウッ、言うわね。しょうがないじゃない。私は日本に来るまでずっとお城で暮らしていたんだから」

そんな、話をしていて過去のイリヤさんは士郎さんに抱き着いていてどこか嬉しそう。
メイドも冬木の洋館にいるらしくて、小声でイリヤさんは、

「そういえば……セラにリズはどうしてるだろう……」

と言っている。
過去のイリヤさんも「バーサーカーが起きちゃった」と言って帰ってしまった。

それから家に帰ってきたら、凛さんも帰ってきて、なんか慎二さんにパートナーにならないか?と誘われたらしいんだけど、あまりにもしつこいので、

「それでグーパンと来ましたか。まぁ納得だね」

朝倉の言葉にそれでみんなもうんうんと頷く。
凛さんは慎二さんの顔
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