第六百三十四話 店じまいその八
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「規制しても闇塾とか出たらしいけれど」
「闇って何だ」
マチアはそこに突っ込みを入れた。
「塾でそれはないだろ」
「僕もそう思うけれどね」
マルコもどうかという顔で述べた。
「流石にね」
「それもおかしいだろ」
「けれどどうしても子供に勉強させたくて」
「親がか」
「受験の為にね」
全てはいい大学に入る為にというのだ。
「それで塾が規制されても」
「それでもか」
「闇塾が出来て」
「そこに子供を入れてか」
「勉強させていて」
そうしてというのだ。
「どうもそれに対する為に」
「授業がそこまで増えてか」
「朝早くから夜までね」
「学校で勉強漬けだったか」
「一日十三時間とか十五時間とか」
「今の授業の倍以上か」
マチアは眉を顰めさせたまま述べた。
「俺だったら一日で嫌になるな」
「僕もだよ」
「それでそこまで勉強しないとか」
「いい大学に入れなくて」
そしてというのだ。
「いい企業にもね」
「入られなかったか」
「そうみたいだよ、元々科挙があったし」
中国の隋からはじまった官吏登用試験だ、多くの優れた人材に身分に関係なく門戸を開きかつ貴族の門閥化を防ぐ為のもので中国では清の終わる間際まで続いた。
「あの国でもね」
「ああ、韓国でもあれあったか」
「何でか受けられる身分は決めていたけれど」
両班つまり当時の韓国の貴族階級だけにだ、身分に関係なく優れた人材を登用したり貴族の門閥化を防ぐ為の科挙だったが李氏朝鮮ではそうしていたのだ。
「それでもね」
「あの国にも科挙があってか」
「それでね」
その為にというのだ。
「試験にこだわりがあって」
「受験でもか」
「それでね」
その結果というのだ。
「あの国ではそうなっていたんだ」
「そういうことか」
「また公務員かいい企業に入らないと」
当時の韓国でそうされる企業は財閥系であった、長い間財閥の資本主義だが共存論理が成り立たない独占資本が続いていたのだ。
「まともに暮らしにくかったし」
「色々ややこしい世界だったんだな」
「それでね」
「そのうえでか」
「うん、あの国ではね」
「そんな凄い状況だったんだな」
「流石に今は違うけれどね」
この時代ではというのだ。
「今の韓国はそういうことしなくて、も」
「普通に暮らせるな」
「技能があれば高卒でもね」
それでもというのだ。
「普通に食べていけるしいい企業っていっても」
「色々あるな」
「そうだからね」
「普通の連合の国になったんだな」
「やたらと日本に絡むことはその頃かららしいけれどね」
「それは変わらないか」
「洪童は違うけれど」
クラスメイトである彼はというのだ。
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