第三百三十九話 帰り道その十一
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「科学を否定する人もいるけれどね」
「科学を学んで宗教を否定する人と逆ね」
「そのままね」
「どちらも違うってことね」
「そう思うよ」
僕としてはだ。
「アメリカじゃダーウィンの進化論教えない州もあるしめ」
「教科書とかでよね」
「聖書の言ってることと違うから」
こう言ってだ。
「そうしている州もあるよ」
「それもそれぞれね」
「それはそれで考えだけれど」
「科学を否定しても」
「それでも何にもならないしね」
それどころか文明の退化にもつながりかねない。
「アメリカは大統領でも非科学的な人いたけれどね」
「ああ、あの人ね」
「わかるよね」
「何時何を言うかわからない人だったわね」
「何でも物凄く聖書を読んでるそうだけれど」
その人自身が言うにはだ。
「けれどね」
「だからといって科学を軽視したら」
「よくないよ」
それはそれでだ。
「神様と科学って相反するものじゃないから」
「信仰を大事にして」
「科学もね、むしろ日本の方がね」
「科学を否定していないわよね」
「そうじゃないかな」
ダーウィンの進化論もあっさりと受け入れている、この説が出た時物凄い騒ぎになったそうだけれどだ。
「地動説だってね」
「戦国時代に来たのよね」
「もうあっさりとね」
織田信長さんも地球儀を観て成程と頷いた。
「受け入れたしね、逆にね」
「逆に?」
「天動説を言った人もいるし」
地動説は間違っていると言ってだ。
「だからといってその人がどうにかなってないし」
「その人も魔女狩りみたいなことしなかったのね」
「コペルニクスが言って大騒ぎになって」
進化論と同じくだ。
「ルターもベーコンも一笑に伏したけれどね」
「どの人も教科書に出てるわね」
「ベーコンは科学者の先駆でもあったよ」
色々自分も研究していた。
「けれどそんな人でもね」
「地動説を否定したのね」
「ルターもね」
バチカンと激しく対立したこの人もだ。
「天動説が正しいってね」
「そう言ってなのね」
「終わらせたけれど」
「日本では受け入れられて」
「それで逆に天動説を言う人もいて」
「何もなかったのね」
「そうだったんだ」
日本ではだ。
「誰かを裁判にかけたとかね」
「そういうのはなかったのね」
「ガリレイが日本にいても」
それでもだ。
「あんな風にはなっていないよ」
「そうした主張があるってだけね」
「ふーーん、でね」
本当にそんな感じだと思う。
「教会みたいな存在もないし比叡山とかも」
「バチカンと違うし」
「無茶苦茶さでは天と地程違ったから」
どちらが地かは言うまでもない、当時のバチカンなんて本当に比叡山のお坊さんが見て腰を抜かす位酷い。
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