暁 〜小説投稿サイト〜
イベリス
第二十五話 アルバイトもしてその十

[8]前話 [2]次話
「幾らあってもよ」
「宝くじに当たっても」
「ああ。そんなの何でもないわよ」
 例え宝くじに当たってもというのだ、よく人生において最大の幸運とまで言われることであるがだ。
「それこそね」
「三億よね」
「三億当たっても変な使い方すればね」
 それでというのだ。
「あっという間よ」
「なくなるの」
「自称番長見なさい」
 この元プロ野球選手をというのだ。
「宝くじの十倍以上稼いだでしょ」
「現役時代ね」
「けれどね」
 それがというのだ。
「今何て言ってるかあんたも知ってるわよね」
「わしが稼いだお金何処行ったかってね」
 咲も答えた。
「そう言ってるわね」
「それはね」
「それだけ稼いでも」
「年棒が宝くじ以上あってもよ」
 普通の人の最大の幸福と言われる以上にというのだ。
「お酒に女の人にね」
「覚醒剤ね」
「馬鹿なことばかりに使って」
 それでというのだ。
「ああなったのよ」
「そういうことね」
「あの人見れば一目瞭然でしょ」
「お金は幾ら稼いでも」
「馬鹿な使い方すればよ」
「すぐになくなるのね」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「そういうものなのよ、そして持っている人にね」
「持っている人?」
「そう。お金持ちにね」
 そう言われている人達にというのだ。
「集まるものよ」
「それ前にも誰かに言われたけれど」
「その通りよ、お金はね」
「お金のある人になの」
「集まるの」
「そうなのね」
「寂しがり屋だから」
 だからだというのだ。
「集まるのよ」
「お金のある人に」
「貧乏神が憑いてると」
「集まらないのね」
「そして貧乏神もね」
 こう呼ばれている存在もというのだ。
「無駄遣いしない人にはなのよ」
「憑かないの」
「最初からね」
 そうだというのだ。
「そうしたものなのよ」
「じゃあ幸せに暮らすには」
「お金に困らない様にね」
「それにはなのね」
「そう、無駄遣いしない」
 このことがというのだ。
「大事なのよ」
「そういうことね」
「だから咲もね」
「これからは」
「お金は使うけれど」 
 そうしたものだがというのだ。
「無駄遣いはね」
「しないことなのね」
「一旦減ったらね」
「お金は寂しがりだから」
「沢山ある人のところに行ってね」 
 そしてというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ