第百九話 張三姉妹、呼ばれるのことその五
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「くるものがあるし」
「そういうことよ。私だってナコルルやキングさんと似てるって言われるしね」
それは舞もであった。彼女自身もなのだ。
「だからよ。終わらせてね」
「そうするのがいいわ」
張宝も頷く。
「それじゃあ」
「来てくれるかしら」
「だから劉備さんの御願いなら」
「喜んでよ」
「都に行かせてもらうわ」
三姉妹の返答は決まっていた。こうしてだった。
彼女達は下喜達を連れて洛陽に向かうことにした。舞は彼女達より前に都に戻る。そうしてすぐに劉備に対して報告したのだった。
その報告を聞いてだ。劉備は笑顔で言った。
「よかったわ。それじゃあね」
「舞台の用意ね」
「うん、その用意しよう」
笑顔でこう言うのである。
「早速ね」
「はい、では今からすぐに」
「舞台の用意をはじめます」
劉備の左右に控える孔明と鳳統が言う。
「張三姉妹の人達だけでなく」
「他の人達も歌えるものを」
「じゃあ袁術ちゃん達よね」
劉備はすぐに彼女の名前を出した。
「あの娘達が」
「はい、郭嘉さんと張勲さんもです」
「あの方々にも」
「あの娘達歌凄く上手だから」
「郭嘉さんなんかもう歌手でも大成功間違いなしだと思います」
「張勲さんの本気は最強です」
彼女達の歌にも定評があるのだ。
「袁術さんは音に慣れるまでに少し時間がかかりますが」
「あの人も」
とにかくだ。三人の歌唱力はかなりのものだ。
それでだ。この三人もだというのだ。
「ちょっと。袁術さんと張勲さんが郭嘉さん取り合ってますけれど」
「郭嘉さんは袁術さんが大好きですし」
「関係がかなり妖しいですけれど」
「それが楽しいですけれど心配にもなります」
「何か薄い絵本が出てるっていうけれど」
劉備は三人についての噂を口にした。
「陸遜ちゃんが凄く嬉しそうに読んで集めてるのは」
「はい、本当です」
「陸遜さんが御自身でも描いておられます」
そうしたこともしているというのだ。陸遜は。
「私達も楽しませてもらってます」
「最高の書です」
「どうした書なのかしら」
劉備はその薄い書については全く知らない。それで目をしばたかせながら言うのだった。
「気になるけれど」
「あっ、それはですね」
「また今度のお話ということで」
軍師二人は失態に気付いて慌てて取り繕った。
「とにかくですね。他にもです」
「歌える人はいますし」
「多いのね。歌える人」
「呂蒙さんも歌えますよ」
「あの人もかなり」
「他にも夏侯惇さんと夏侯淵さんも」
この姉妹もだった。
「孫策さんと孫権さんもお見事ですし」
「曹操さんもですね」
「歌える娘って多いのね」
劉備もこのことを認識することになった。
「ううん、意外って
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ