第百九話 張三姉妹、呼ばれるのことその三
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あまり浮かない顔でだ。こう言うのだった。
「あれだな。袁術殿や郭嘉殿と組んでだな」
「それか張勲さんですね」
「その方々とは」
「私とて歌って踊りはしたい」
それはだとだ。魏延長も言うには言う。
しかしだ。それでもこうも言うのだった。
「だがそれは狙い過ぎではないか?」
「まあそうですけれど」
「それは」
「そうだ。だからそれは止めたい」
そしてこうも言うのだった。
「どうせなら桃香様と共にだ」
「やっぱりそこですか」
「歌うのならですね」
「私のささやかな願いだが駄目か」
「ううん、何といいますか」
「余計に妖しいので」
駄目だと話してだった。軍師二人はそのデュエットには難色を示すのだった。
そのやり取りからだった。魏延は。
困った顔でだ。また言うのだった。
「私の衣装も用意していたのだがな」
「男ものですよね、それって」
「あの、余計に妖しいので」
「何っ、あちらの世界の宝塚は駄目か」
それだった。言うのは。
「宝塚は駄目か」
「ですから妖しいのは遠慮して下さい」
「困りますから」
こう話してだった。軍師二人は何とか魏延は止めたのだった。
しかしだ。三姉妹を呼ぶことはだ。二人も言うのだった。
「ですが三姉妹はです」
「是非呼びましょう」
「あの歌は素晴らしいです」
「ですから」
「そうよね。それじゃあね」
劉備も笑顔で応える。こうしてだった。
三姉妹を都に呼ぶことが正式に決まった。そうしてすぐにだ。
使者の舞が長安に向かう。そこにだ。
三姉妹はいた。しかし今丁度だった。
「あれっ、出発するところだったの」
「うん、そうなの」
張角がだ。舞に答える。三人は下喜達の助けを借りてだ。
そのうえで次の旅に出ようとしていた。舞はそこに来たのだ。
それでだ。丁度何もかもをしまっている最中だったのだ。
車にあらゆるものを入れている。その彼女達を見てだ。
舞はだ。こう言うのだった。
「次は何処に行くの?」
「あっ、実はね」
それはどうかとだ。舞は答える。
「決まっていないの」
「あら、そうなの」
「そうなの。だから何処に行くかは」
「これから決めるとことだったのよ」
張梁が言ってきた。
「東に行くか西に行くかね」
「身支度が出来たところで」
「そこに舞さんが来たの」
張宝も来て話す。
「何かいい場所を知ってるかしら」
「私は賑やかなところに行きたいけれど」
張角はそうした場所がいいと言う。
「何処がいいかな」
「じゃあ大きな町よね」
「そうなるわね」
妹達も姉に対して言う。
「じゃあ許昌とか南皮とか」
「そうしたところかしら」
「建業もいいし」
「成都も」
「成都かなあ」
張角は
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