戦いの合間に……(IFセレナバースデー2021)
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。
電撃メイスをホームラン宣言のポーズで構えると、スティールガイ……ことジョセフ・ツェルトコーン・ルクスは、マスクの奥でニヤリと笑った。
「さぁ、パーティーの時間だッ!」
こうして、並行世界間を旅する特殊部隊『APPLE』は、今日も何処かの世界で戦っているのである。
ff
研究施設の制圧を終え、研究データは全て削除。残されていた記録なども全て処分し、首謀者は然るべき場所に突き出してきた。
そして補給を終えたAPPLEは、巨大空中戦艦エアーキャリアーで、並行世界間のゲートを通じて、その世界を旅立つのだった。
「任務完了、お疲れ様」
「お疲れ様です、隊長」
隊員達に労われながら、隊長のマリアは発令所へと入室する。
マリア・カデンツァヴナ・イヴ。特殊部隊APPLEの隊長にして、ガングニールのシンフォギア装者でもある少女だ。
我々のよく知る、アガートラームを纏う彼女との一番の違いは、22歳という実年齢に反してあまりにも幼い、15歳ほどの少女にしか見えない外見だろう。
とある事情により成長出来ない呪いをかけられてしまった彼女は、呪いを解く方法を探しながら並行世界を渡り、そして世界を滅ぼしかねない脅威と戦っている。
小さくなっても中身は同じ、皆を引っ張るマリアなのだ。
「姉さん、おかえりなさい」
「ただいまセレナ」
白いマントを翻しながら入ってきた小さな隊長を、綺麗な茶髪を後頭部でポニーテールにまとめた女性が出迎える。
セレナ・カデンツァヴナ・イヴ。APPLEの副隊長にして、アガートラームのシンフォギア装者でもあるマリアの妹。
我々の知るセレナとの一番の違いは、20歳の女性として相応しく成長した大人の女性の外見である。
呪いをかけられ幼い姿のままになってしまった姉を元に戻すべく、副隊長として姉を支える姿は、隊員達にとっての憧れだ。
装者として戦闘を行う他、調査班の長も担っており、潜入や変装なども得意としている。
「どうでした、今回の件の首謀者」
「往生際が悪いったらありゃしなかったわ。まさか、手錠かけられたのに逃げようとするなんて……」
「それは大変でしたね……お疲れ様です」
マリアは隊長用の椅子に座ると、ふぅ……と溜息を吐いた。
そして──
『全員揃ってる?揃ってるな、よし!』
ガシャガシャと足音を鳴らして、パワードスーツを着込んだもう1人の副隊長、ツェルトが入室してきた。
「ツェルト、何でまだそれ着てるわけ?」
『いやー、ちょっと高い所に手が届かなくてさ。もっと身長が欲しいなと改めて思ったね』
そう言ってツェルトは、スティールガイのヘルメットを上げる。
がっしりとした厳ついパワードスーツの中から出てきたのは……マリアと
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ