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伴装者番外編
戦いの合間に……(IFセレナバースデー2021)
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電撃メイスをホームラン宣言のポーズで構えると、スティールガイ……ことジョセフ・ツェルトコーン・ルクスは、マスクの奥でニヤリと笑った。

「さぁ、パーティーの時間だッ!」

こうして、並行世界間を旅する特殊部隊『APPLE』は、今日も何処かの世界で戦っているのである。

ff

研究施設の制圧を終え、研究データは全て削除。残されていた記録なども全て処分し、首謀者は然るべき場所に突き出してきた。

そして補給を終えたAPPLEは、巨大空中戦艦エアーキャリアーで、並行世界間のゲートを通じて、その世界を旅立つのだった。

「任務完了、お疲れ様」
「お疲れ様です、隊長」

隊員達に労われながら、隊長のマリアは発令所へと入室する。

マリア・カデンツァヴナ・イヴ。特殊部隊APPLEの隊長にして、ガングニールのシンフォギア装者でもある少女だ。
我々のよく知る、アガートラームを纏う彼女との一番の違いは、22歳という実年齢に反してあまりにも幼い、15歳ほどの少女にしか見えない外見だろう。

とある事情により成長出来ない呪いをかけられてしまった彼女は、呪いを解く方法を探しながら並行世界を渡り、そして世界を滅ぼしかねない脅威と戦っている。
小さくなっても中身は同じ、皆を引っ張るマリアなのだ。

「姉さん、おかえりなさい」
「ただいまセレナ」

白いマントを翻しながら入ってきた小さな隊長を、綺麗な茶髪を後頭部でポニーテールにまとめた女性が出迎える。

セレナ・カデンツァヴナ・イヴ。APPLEの副隊長にして、アガートラームのシンフォギア装者でもあるマリアの妹。
我々の知るセレナとの一番の違いは、20歳の女性として相応しく成長した大人の女性の外見である。

呪いをかけられ幼い姿のままになってしまった姉を元に戻すべく、副隊長として姉を支える姿は、隊員達にとっての憧れだ。
装者として戦闘を行う他、調査班の長も担っており、潜入や変装なども得意としている。

「どうでした、今回の件の首謀者」
「往生際が悪いったらありゃしなかったわ。まさか、手錠かけられたのに逃げようとするなんて……」
「それは大変でしたね……お疲れ様です」

マリアは隊長用の椅子に座ると、ふぅ……と溜息を吐いた。

そして──

『全員揃ってる?揃ってるな、よし!』

ガシャガシャと足音を鳴らして、パワードスーツを着込んだもう1人の副隊長、ツェルトが入室してきた。

「ツェルト、何でまだそれ着てるわけ?」
『いやー、ちょっと高い所に手が届かなくてさ。もっと身長が欲しいなと改めて思ったね』

そう言ってツェルトは、スティールガイのヘルメットを上げる。

がっしりとした厳ついパワードスーツの中から出てきたのは……マリアと
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