戦いの合間に……(IFセレナバースデー2021)
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と経たないうちに、こちらへと接近してくる。
距離が近付くと共に、影の形がハッキリしてきた。
それは、明らかに人の形をしていた。成人男性くらいの身長をしており、全体的に厳ついシルエットだ。
同時にその外見は、全身が白と黒の二色でペイントされた金属製のアーマーで覆われていた。
両肩にはミサイルポッド、背中のアームにはガトリング砲。両腕にも厳ついキャノン砲が装備されており、両眼は爛々と光り輝いていた。
それはマッハに迫ろうかというスピードで巨大機械兵の頭上まで接近すると、手のひらから小型のミサイルのようなものを発射する。
ミサイルは巨大機械兵に命中すると、プロペラのように展開し、磁石のように吸着する。
そして巨大機械兵の全体へと、電磁パルスを発生させた。
そして一瞬の沈黙があり、巨大機械兵の砲身から閃光が消える。
まもなく巨大機械兵は、崩れ落ちるように地に伏した。
「あれは……副隊長!!」
「ツェルト副隊長!!来てくださったんですね!!」
すると、隊員が思わず落とした通信機から声が響く。
『こちらスティールガイ。パーティー会場はここだと聞いたが?』
周囲を見回す鋼鉄の男、もといスティールガイ。
新たに現れた敵性存在に、機械兵たちはターゲットの優先順位を変更。スティールガイをロックオンすると、一斉に攻撃を集中させた。
『おいおい、パーティークラッカーは人に向けちゃいけませんって、ママに教わらなかったのか?』
機械兵達の一斉射撃を華麗に躱しながら、スティールガイは空中を飛び回る。
空中に注意が向いている間に、隊員達は撤退し、陣形を立て直していた。
班長は通信機を拾い、他の隊へと現状を報告する。
「こちらCチーム。隊長、作戦はどうなりました?」
『こちら隊長、マリア・カデンツァヴナ・イヴ。作戦は完了よ。Bチームと共に施設内は制圧したわ』
「了解。これより負傷者の撤退に入ります」
Aチームからの通信は、何処か幼い少女のような声であった。
続いて班長は、機械兵達を相手しているスティールガイへと通信を繋いだ。
「ツェルト副隊長、こちらCチームリーダー」
『だーかーら、これ着てる時はスティールガイだって言ってるだろ?』
「これは失敬。スティールガイ、Cチームはこれより負傷者を撤退させます。その間、そいつらの相手をお任せしてもよろしいですか?」
『OK、余興で楽しませれば良いんだな?』
「あんまり派手なのはよしてくださいよ?寿命が縮んだら大変です」
『ハハハ。なら、魔法のステッキを使わせてもらおう』
そう言ってスティールガイが背中に腕を回すと、背中のバックパックから、折り畳まれていた電撃メイスが現れる
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