第三百三十八話 教会の人達その二
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「質素だよ」
「学園の中でもそうよね」
「そんな中世の教会みたいな」
それこそだ。
「そんなことはないから」
「あれは凄いわね」
「日本の歴史でも」
それこそだ。
「あそこまでのことはなかったから」
「あれは酷過ぎるわね」
「比叡山が言われるけれど」
かつてのだ。
「バチカンに比べたら」
「ましなんてものじゃないわね」
「確かに僧兵を持ってね」
この武力があまりにも強くて白河帝も困っておられた、賽子の目と鴨川の流れと僧兵はどうにもならないと言われていたけれど三つもどうにもならないものがあると言われるところにご自身のお力をよくわかっておられると言うべきか。
「他のお寺を攻めたりもしたし」
「幕府とも戦ったわね」
「鎌倉幕府とね」
それで散々に破ってもいる。
「信長さんに抑えられるまで」
「実は焼き討ちされてないとか言われてるわね」
「そうした話もあるね」
最近になってそうも言われだした。
「信長さんって実は必要な戦以外はしなかったから」
「あまり人も殺さなくて」
「最低限で済ませていたから」
浅井長政さんにしても最後の最後まで降伏を勧めていた。
「実は」
「そうよね」
「それでその比叡山も」
信長さんが腐敗していたと言っていたにしてもだ。
「中世のバチカンに比べたら」
「遥かにましだったわね」
「だって違う宗派と争っても皆殺しにしなかったし」
そんな発想すらなかったことは間違いない。
「自分勝手に教理捻じ曲げたりもね」
「そこまでしなかったわね」
「教理を悪用して侵略したりね」
十字軍や植民地支配の時の様にだ。
「そうしたこともね」
「なかったわね」
「遥かにましだったよ」
その実はだ。
「まだね」
「そうだったわね」
「バチカンに比べたら」
「神道も認めていたわね」
「そもそも神道って天照大神が主神みたいだけれど」
こう言い切っていいかもちょっと不安なのが神道にしてもだ。
「天照大神は皇室の祖神だしね」
「皇室が神道の総本山みたいもので」
「神道も認めないと」
それこそだ。
「日本の宗教としてあそこまで勢力持てないから」
「そうよね」
「皇室も出家されてたし」
上皇になられた方が出家されたのが法皇だ。
「もうそこはね」
「日本らしいわね」
「神道と仏教が共存していて」
そうしてだ。
「仏教も色々な宗派があるから」
「比叡山も認めるしかなかったのね」
「他のお寺もね」
奈良のお寺にしても高野山にしてもだ。
「実際否定するつもりもなかったし」
「他の宗派を」
「バチカンとは違うよ」
「それで酷さも」
「比叡山のお坊さんが見たら腰抜かすよ」
それこそだ。
「あそこまでは」
「そこが
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ