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おっちょこちょいのかよちゃん
166 少年を追い続ける
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 異世界での二日目を迎えたかよ子達藤木救出班は通信機でフローレンスから連絡が来た。
『藤木茂君救出班の皆様、おはようございます。そちらに夜襲が確認されましたが、大変でしたね。朝食をご用意しますのでお待ちください』
 フローレンスによって皆に朝食が提供された。お盆が出現した。この日の献立は食パンに苺ジャム、生野菜のサラダにベーコン、そしてヨーグルト、飲み物はコーヒー牛乳という組み合わせだった。
『お召し上がりくださいませ。それでは』
「ほう、洋風の朝食とはな。某達も滅多に口にしないから珍しい。この『じゃむ』とか『ぱん』とかは今の日本ではよく食されていると聞くが美味なのか?」
 次郎長は皆に聞いた。かよ子が答える。
「うん、凄く美味しいよ!」
「そうか。ではそろそろそちらの寝坊助も起こしてくれ」
「え・・・。あ、まるちゃん!」
 まる子は友蔵諸共未だに爆睡していた。
「まるちゃん!おじいさん!」
「ふええ・・・、もうちょっと・・・」
「ああ、いい気持ちじゃのう・・・」
「はあ、困った奴だぜ」
 大野は呆れた。
「ももこちゃん、ももこちゃん!」
 のり子は怒りながらまる子を叩き起こした。
「ふえ?」
「もう朝ご飯だよ!私、ももこちゃんが起きてくれないと嫌だ!!」
「へ?ああ、ごめん・・・」
「それからおじいちゃんも起こして!」
「う、うん。おじいちゃん!」
「おや、まる子、起きたのかい?今日は学校ないからのんびりしてもいいんじゃぞ・・・」
 友蔵は未だ寝ぼけていた。
「何を言っているのですか?もう朝食の時間ですよ!いらないなら私達でいただきます!」
 椎名も叱る。
「え・・・。お、本当じゃ!すまなかった!!」
 友蔵は我に返り、謝罪した。そして朝食を見る。
「おお、いつもと違う朝食じゃ!これがパンか!これはなんじゃ?豆腐か?」
「それはヨーグルトだよ」
 かよ子が説明した。
「よーぐると・・・?なんとっ!美味い!!」
 友蔵はヨーグルトを口にして興奮した。
「朝からこんないいご飯が食べられるなんてアタシゃ幸せだよ〜。ウチじゃ絶対食べられないからねえ〜」
「儂もじゃあ〜」
 二人はいつもと違う朝食に浮かれていた。
(一体何しに異世界(ここ)来たんだか・・・)
 かよ子は心の中で呆れた。そして夜中から明け方にかけて見た夢の内容を思い出そうとする。
(あの夢、一体・・・?なんだったんだろう・・・?杉山君、今、どうしてるの・・・?)
 かよ子は自身の好きな男子が今、どこで、何をしているのか気がかりであった。

 安藤りえ。異世界の最上位の道具の一つの杯を所持している小学三年生の女子である。りえは友達の鈴音にみゆき、そして東アジア反日武装戦線や赤軍の襲撃の際に共闘した煮雪夫妻、そして静岡にいる
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