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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第三百三十七話 天理教の教会その十二

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「だからね」
「もう安心?」
「多分ね」
 その人の恋愛のことはだ。
「そうだよ」
「恋愛に疎い人でも」
「運命の人っているんだろうね」
「そういうことね」
「親父もそんなこと言ってるよ」
 ここでまた親父の顔が思い浮かんだ。
「そうね」
「そうなの」
「親父はね」 
 どうしてもだ。
「女好きだから」
「遊び人で」
「そうしたこと言ってもちょっと聞くだけだとね」
 親父をあまり知らないでだ。
「誤解するけれどね」
「何を言ってるんだって」
「うん、けれどね」
 それでもだ。
「あれで人生経験はかなりで」
「説得力があるのね」
「破天荒なのは事実でも」
 このことは紛れもなくだ。
「あれでね」
「人生経験があるから」
「頷けるよ」
 親父をよく知っているとだ。
「女性の人も相手の人を選んでるしね」
「遊び人でもなのね」
「伊藤博文さんを尊敬しているから」
 親父が言うにはだ。
「だからね」
「あの人をなの」
「うん、尊敬していてね」
 そうしてだ。
「遊び方もだよ」
「伊藤博文さんの遊び方ね」
「あの人も桁外れの女好きだったよ」 
 日本の歴史に残る位のだ。
「けれどね」
「それでも相手の人を選んでいて」
「揉める様な人はね」
 無名の芸者さんを選んで誰かのお妾さんになっている様な人とは絶対に遊ばなかったらしい。筋は弁えている人だったのだ。
「避けていたんだ」
「そうだったの」
「それで親父もね」 
 この人を尊敬していてだ。
「誰彼なしじゃないんだ」
「選んでるのね」
「それで恨みも買わないし」
 他の人からだ。
「かえってね」
「人気があるのね」
「誰かのものに手を出すとか」
 そうしたことはだ。
「親父はしないってね」
「言われてるの」
「そんな下衆な趣味はないってね」 
 僕に笑いながら言った。
「言ってるよ、何でも学生の頃から」
「その頃からなのね」
「中学生の頃から」
 相手のいる人にはだ。
「絶対になんだ」
「お付き合いしないのね」
「親父は隠していてもわかるみたいだし」 
 相手がいる人のことはだ。
「それでね」
「そうした人とはなのね」
「言い寄ってきても」
 それでもだ。
「断わるんだ、そうした趣味もなくて揉めない様に」
「気を使ってるのね」
「ドラマにある略奪とかしたら」
 これも親父が僕に言ったことだ。
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