第十八話 クリスマスの光その十一
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「それでずっとね」
「うん。ずっと一緒にいようね」
「いいんだ。僕と結婚して」
「いいよ」
こう言うのだった。
「千春もそれが夢だから」
「えっ、それじゃあ」
「うん、その時になったらね」
今は無理でも。それでもだというのだ。
「一緒になろうね」
「何か。今ね」
「今って?」
「僕凄いこと言ったね」
言ってからだ。そのことに気付いた希望だった。
それで苦笑いに、照れ臭さも入れてだ。こう言うのだった。
「これってプロポーズだよね」
「結婚の?」
「うん、それだよね」
言ってから気付いたことだった。本当に。
「凄いこと言ったよ」
「そうだったらね」
「いいのかな。その」
「いいよ。それで千春言われて嬉しかったから」
それでだというのだ。千春は希望に対して。
「恥ずかしがらなくていいよ」
「いいんだね」
「そう、いいからね」
恥ずかしがらなくてだと。千春は希望に言っていく。
「千春が嬉しいから」
「それでなんだ」
「うん。じゃあね」
「じゃあ?」
「その時が来たら一緒になろう」
千春もだ。希望に対して言ってきたのだった。
「そうしようね」
「うん、じゃあその時が来たらね」
希望も照れ臭そうな苦笑いを消してだ。そうしてだった。
普通の穏やかな笑顔になってだ。そのうえでの言葉だった。
「一緒になろうね」
「そうしようね。それで一緒になったら」
「そうなったら?」
「もう絶対に離れないよ」
千春はその望みを希望に告げた。彼女にとってはこれは絶対のことだった。そう思い考えるだけで彼女は無上の幸せさえ感じるのだった。
「希望とね」
「僕もだよ。じゃあ」
「一緒になろうね」
「そうなろうね」
「イルミネーションもね」
二人がこれから行くだ。それもだというのだ。
「一緒にこれからね」
「うん、毎年行こうね」
「まずは今年だよ」
今からの。それだというのだ。
「そのイルミネーションに行こうね」
「そうだね。今からはじまって」
今年からだと。希望も応える。
「これからね」
「毎年。ずっとね」
二人で話してケーキを食べワインを飲んでだった。
二人は全て食べて味覚や食欲を満足させてだ。それからだった。
店を出てイルミネーションに向かった。二人がイルミネーションに着いた頃にはもう夜だった。
黄色い、黄金の無数の小さなそれが合わさってそこに緑や青、白のそれも加わったステンドガラスを思わせる様々な形の光の中に入ってだ。そのうえでだ。
千春は光の壁、教会や城を思わせ飾りを背にしてだ。こう言うのだった。
「こ
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