第三百三十七話 天理教の教会その二
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「毎年ね」
「そうなのね」
「こうしないと」
大晦日から巡らないとだ。
「さもないとね」
「一年がはじまった気がしないのね」
「そうなんだ」
僕としてはだ。
「だからね」
「毎年こうして巡ってるのね」
「お寺からはじまって」
除夜の鐘を聴いてだ。
「初詣をしてね」
「色々買って」
「飲んで食べてね」
そうしたことも楽しんでだ。
「そしてね」
「そのうえでなのね」
「最後は天理教の教会に行って」
そうしてだ。
「顔を出させてもらって」
「終わりね」
「そうだよ、それで後は」
天理教の教会に行った後はだ。
「お家に帰って」
「終わりね」
「それで少し休んで」
要するに睡眠を摂ってだ。
「それで夜は美味しいものを食べるんだ」
「おせちじゃないの」
「ご本家に行ったらあるよ」
おせち料理はだ。
「親父も作れるよ」
「義和のお父さん本当にお料理得意なのね」
「それでおせち料理もね」
「作られるのね」
「それでもね、おせちって僕好きなものもあるけれど」
それでもだ。
「嫌いなものはなくても」
「あっ、それ程っていう」
「そうしたものもあるから」
数の子やくりきんとん、黒豆や蒲鉾やだし巻き卵は好きだ。けれどすけとうだらとかそうしたものはだ。
「だから全体としてはね」
「あまり食べたいと思わないの」
「そうなんだ」
僕としてはだ。
「ご本家では他にお寿司が出るんだ」
「おせちと一緒に」
「専属の職人さんが握ってくれるよ」
「それはいいわね」
「だからね」
それでだ。
「お正月はむしろね」
「お寿司の方がいいの」
「僕としては」
「そうなのね」
「最近は年はじめうどんもあるし」
年こしうどんに対してだ。
「おうどんも好きだから」
「おせちじゃなくても」
「別にね」
「いいのね」
「うん、あと親父すき焼き作ってくれたこともあるし」
元旦の夜にだ。
「だからね」
「美味しかったらいいの」
「これといってね」
僕としてはだ。
「それでいいよ、今年は八条荘で食べさせてもらうし」
「八条荘にいるから」
「だからね、親父は今頃は」
京都にいてだ。
「お袋と一緒におせち食べてるよ」
「お二人でなのね」
「楽しくね、旅館で作ってもらったそれ食べて」
特別なそれをだ。
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