第二十四話 二人での楽しみその十三
[8]前話 [2]次話
「軍の系列のね」
「そうなのね」
「風俗嬢は今もおられるでしょ」
「東京なんかね」
東京で生まれ育ってしかも高校生なので咲もわかっている。
「かなり多いわね」
「横浜だってね」
「そうよね」
「千葉だってそうしたお店あるし」
「それじゃあね」
「慰安婦の人達は」
その彼女達はというのだ。
「普通におられたの」
「風俗嬢ね」
「そうよ」
まさにその人達だというのだ。
「だからね」
「今も昔も同じね」
「そう、慰安婦は風俗嬢で」
今で言うと、というのだ。
「軍にいた人達よ」
「それで当時は遊郭もあって」
「今よりも公だったから」
「募集で普通に来てもらったから」
「強制的に集める必要なかったの」
そうだったというのだ。
「軍の関与の証拠の文書も」
「違ったのね」
「その文書よく読んだら」
どうだったかというと。
「悪質な業者がいてね」
「風俗とかいるのよね」
「こっちもヤクザ屋さん関わるからね」
だからだというのだ。
「それでね」
「昔もなのね」
「そうした業者さんがいたから」
それでというのだ。
「軍としてそうした悪質な業者に注意する様に」
「そう書いてあったのね」
「そうした文書でね」
「関与って言っても」
「悪い関与じゃなかったのよ」
「むしろヤクザ屋さんに気をつけろとかいう」
「そこまで気を使っていたね」
そうしたというのだ。
「いいことだったのよ」
「それをなのね」
「ある新聞社と学者さんはね」
どちらも何かしらの悪意としか言い様がない意図があったと言われている、そしてそれはほぼ間違いないであろう。
「それを出して関与はあったってね」
「言ったの」
「関与自体が悪いってね」
「あからさまにおかしいわね」
「そうでしょ、私このことからね」
慰安婦のことでというのだ。
「わかったのよ、人の下半身を攻撃する人は」
「碌な人じゃないわね」
「ヤクザ屋さん以下のね」
「そうした人とは関わらない」
「それで自分もね」
「そんな人になったら駄目ね」
「絶対にね」
それこそというのだ。
「咲ちゃんも気をつけてね、私も気をつけるから」
「ええ、絶対にそんな人にならないわ」
「そうしてね」
帰り道はそうした話をした、そしてだった。
咲は家の最寄りの駅で愛と別れた、それからは家に帰って夕食を食べて風呂に入ってくつろいだ。咲のゴールデンウィークはいい滑り出しだった。
第二十四話 完
2021・7・23
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ