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イベリス
第二十四話 二人での楽しみその七

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「二人でね」
「食べた後は」
「沢山歌いましょう」
「それじゃあね」
 咲はここではだった。
 イカ墨のパスタを食べジュースを飲んだ、そしてその後でカラオケボックスに入った。そうしてだった。
 二人でカルピスサワーを注文してからだった、歌う曲を入れていった。そうしてからどんどん歌うが。
 咲も愛も交代でどんどん歌いデュエットもした、そして酒も甘いものばかりをこれでもかと飲んでいった。
 そして四時間程歌うとだった。咲はこう言った。
「もうね」
「いい頃よね」
 愛も応えた。
「お互い歌ったしね」
「飲んだわね」
「おトイレもよく行ったけれど」
 飲んだ分そうなったことは言うまでもなかった。
「いや、かなりね」
「飲みもしたわね」
「そうね、じゃあね」
「ええ、もう時間だし」
「それじゃあね」
「帰るのね」
「そうしましょう、咲ちゃんも満足したでしょ」
 咲にすっかり赤くなった顔で問うた。
「そうでしょ」
「せえ、そうなったわ」
「じゃあね」
「満足したから」
「だからね」
 それでというのだ。
「これでね」
「帰って」
「今日は解散しましょう」
「それじゃあね」
 咲も頷いた、そしてだった。
 二人でカラオケボックスを出て後は電車で帰路に着いた、ここで咲は自分達が歌った曲を思い出して愛に話した。
「確かに昭和の終わりから平成のはじめって」
「いい曲多いでしょ」
「今回はその頃の曲メインだったけれど」
「よかったでしょ」
「ええ」
 愛に確かな声で答えた。
「一世風靡セピアも中森明菜さんも」
「チェッカーズもね」
「トシちゃんマッチもで」
「松田聖子さんもでしょ」
「よかったわ、何ていうか」
 咲はここでこうも言った。
「レベル高いわ」
「音楽も歌詞もね」
「おニャン子クラブの曲も」
「いいでしょ」
「どれもね」
「それがあの頃の曲でね」
 それでとだ、愛は咲に話した。
「今の曲もいいけれど」
「あの頃の曲もいいのね」
「だからどんどん聴けばいいのよ、アニメや特撮も昔の曲もいいでしょ」
「それね」
 まさにとだ、咲は愛にまた答えた。
「実際にね」
「あの頃のアニソンとかもいいでしょ」
「というか昭和四十年代、仮面ライダーとかね」
「ああ、あの特撮ね」
「かなりいいわ」
 局のレベルがというのだ。
「あのシリーズは」
「私もそう思うわ、仮面ライダーのシリーズはね」
「音楽もいいのよね」
「だから余計にね」
「作品のレベルが高いのね」
「そうなのよね」
「お姉ちゃんもライダー好きなのね」
 咲は笑顔で問うた。
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