第二百二十三話 奥羽に目をその二
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「チキンカレー、エビフライカレーにカツカレーもな」
「食ったか」
「シーフードカレーもソーセージカレーも野菜カレーもな」
「カレーと言っても種類があるが」
「一通り食ってな」
それでというのだ。
「確めたけれどな」
「美味くなっているか」
「どのカレーもな、それで特にな」
「そのビーフカレーがか」
「美味い、まあこのカレーインド人は食わないけれどな」
カレーの国と言われているこの国の者達はだ、インドはヒンズー教徒が多いがヒンズー教では牛は神の使いである聖なる生きものとされ食べることがないのだ。
「けれどな」
「美味いことは美味いか、ならだ」
「お前次はビーフカレー食うか」
「そうする」
久志にはっきりとした声で答えた。
「それだけ美味いならな」
「じゃあ今度な」
「そうする、それでだが」
「ああ、お前の方はか」
「実はカレーもある」
「そっちの浮島にもか」
「そしてよく食っている」
こう久志に話した。
「それも俺達だけでなくな」
「普通に食われているか」
「民達もな」
そうなっているというのだ。
「そうなっている」
「それはいいことだな、カレーがあるとな」
「それだけで全く違うな」
「料理がな、魔法の料理だぜ」
久志は笑って話した。
「俺の方の西の浮島にはな」
「あってもだな」
「米食う地域が半分あるかないかだからな」
それ位だからだというのだ。
「どうしてもな」
「定着しないな」
「シチューとかスープだとあるんだよ」
所謂カレーシチューやカレースープはというのだ。
「けれどな」
「カレーライスはだな」
「それはないんだよ」
どうしてもというのだ。
「これがな」
「そういうことだな」
「ああ、けれどだな」
久志はここで言った。
「主食が米だとな」
「こちらは主食はほぼ完全に米だ」
「それじゃあな」
「カレーライスは定着している」
「そうなるよな」
「そして俺達も民達もな」
「食ってるな」
「そうしている、それでその世界のことをだ」
「これからだな」
「話す」
英雄はポークカレーを食べながら言った、そのうえで久志に話していった。自分がどうして戦っていたことかと。
英雄はこの時仲間達と共に大坂城の御殿の中で食事を摂っていた、昼食だったが食事はカレーであった。
そのカレーをスプーンで食べながら彼は言った。
「ルーがあれば後はな」
「こうしてです」
淳二が応えた。
「食べられますね」
「ルーはスパイス、香辛料そのものだからな」
「それを揃えて調合すれば」
「いいな」
「それなら日本でもです」
香辛料さえあればというのだ。
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