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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第三百三十六話 初詣をしてその四

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「あの剣道着洗うなんて」
「生地も厚くて大変そうね」
「面積も大きいからね」 
 布地のそれがだ。
「洗濯するのも大変で」
「干すのもね」
「滅多に洗わないらしいよ」
 それこそ一年に一度洗えばいい方らしい、だから汚れが黒以上に目立たない紺色なのだという。
「それで合気道でも居合道でもね」
「袴は洗わないのね」
「そうみたいだよ」
「それで着物も」
「とてもね」
 何でも糸を解いて一つ一つ分けて洗うらしい。
「大変だよ」
「汚れても」
「だからね」
 こうしたことも考えるとだ。
「着物はね」
「中々着られないわね」
「そうなんだよね」
 これがだ。
「難しいよ」
「それで義和もなの」
「今日は洋服なんだ」
 正直着物を着ようとは全く思わなかった。
「元旦だけれど」
「そういうことね」
「それでもいいかな」 
 洋服でもだ。
「これで」
「そう言われると私も。着物持ってないし」
 このこともあってというのだ。
「だからね」
「元旦でもだね」
「着てないの。けれど将来は」
「着るかも知れないんだ」
「若しかしたらね」
 僕に微笑んで話してくれた。
「そうするかも知れないわ。じゃあ」
「うん、お賽銭入れてね」
 初詣のそれのだ。
「それでね」
「破魔矢とかお守り買って」
「あろ絵馬もよね」
「書こうね。おみくじ引いて」
「全部やって」
「そして」 
 そのうえでだ。
「初詣しましょう」
「それじゃあね」 
 二人でこう話してだった。
 僕達はまずはお賽銭を入れに向かった、人が多いのでお賽銭箱の傍に行くのも順番待ちで大変だった。
 それでだ、それが終わってだ。
 僕は香織さんを連れてお守りと破魔矢を買いに行った、その後で絵馬で願掛けをした。香織さんが書いたものを見ると。
「幸せになんだ」
「貴方とね」
 僕に笑顔を向けて言ってきた。
「ずっとね」
「お願いしてくれたんだ」
「そうなの」
「僕もね」
 僕も香織さんに笑顔で言った。
「これからもね」
「私となの」
「そうお願いしたよ」
「一緒ね、本当に」
「願いはね、じゃあね」
「ええ、これからもね」
「ずっと一緒にいようね」
 笑顔で言葉を交えさせた、そしてだった。
 その後でだ、おみくじを引いたけれど。
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